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ミサトと投影

エヴァのTVシリーズで
ミサトが「さみしかったのは、あたしの方か、、」とつぶやくシーンがあって、
ある人の母親がそのシーンを見て、
「これはわかる。リアルだわ」
と言った、
という記事か何かをどこかで見た。
そのシーンでは、
主人公シンジの好きな女の子だった
綾波レイというキャラが亡くなってしまい、
失意とショックを隠せないシンジを見ていたミサトがどうにか慰めようとして話しかけても
シンジは突っぱねるだけで上手くいかず、
ミサトはその後にポツリと、
「寂しかったのは、あたしのほうか、、」
とつぶやく。

2年前くらいに、
自分が旧Twitter上で文字のやりとりをしたある人が
「今助けを求めているというか、
何か精神的に追い詰められて寂しくて、
切実に誰かに話しを聞いて欲しがっている」
ように見えた時があって、
その人と話さなくてはいけないのでは、
みたいな駆り立てられる感覚があった。

その人にメールしてコールで話すことになったんだけど、
その人は元気だった。
それから数ヶ月経った後で、
「寂しくて不安で心細くて、
誰かに話してほしい」みたいな、
切実な欲求を感じいたのが他でもない自分だったことにはたと気づいた。

なぜか、自分の状態が忘れられて、
そっくりそのまま相手のイメージにすり替えて投影されていた。
たぶん、自分が心細くて誰かに助けを求めるというのが情け無いというかみじめに感じられて
あまりに苦しいから、
相手と自分の立場をそっくり逆転して
相手のイメージが投影で作られていた。

そのことに気づいた時、
すごく「あ〜っ」とせいせいしたというか、
深い納得感、
自分と自分自身の痛切な感情とやっと繋がりが復旧して、
すごくホッとした感じがあった。

エヴァのミサトのシーンも、
きっとこれだったと思った。

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