たけしの挑戦状Tシャツ

突然ですけど私が普段ライブの時に好んで着用しているTシャツにどんな思いを込めているのかを勝手に解説したいと思います。唐突なブログ更新。今日はムシャクシャ(蟲役者)してるから書きてえんだいいだろ。ホントうまくいかねえ時は全てが雪崩のように来るな。人生なんか適当だ。

■人生なんて理不尽とクソゲー。

これにつきます。クソゲーなんて言葉プログラマーが血汗と何千回の徹夜を越えた先に生まれる１つの作品に対しての冒涜なのでここ最近はもう絶対使わないようにしてるんですけど、俗称として随分と普及してしまってるもんだから今回ばかりは仕方ない。

ある手順と特定のアイテムをノーヒントで揃え、やっと辿り着いたゴールに待ち受けるはとんでもない伏線によるバッドエンド。
当時リアルタイムでこれ遭遇した人絶対発狂してるしょ。

その後発売された攻略本は「攻略本なのに攻略一切出来ねえ」という苦情の電話が編集部に殺到。最終的に「担当者は死にました」っつって電話ガチャ切りしてたという都市伝説みたいな話ですが、どうやら事実のようです。すっごい。

こんな救われないどーしようも無い状況、八方塞がりの孤立無援。人生で何億回ゲームオーバー画面が頭に浮かんだ事やら。自身の人生に重ねずにはいられない。

■たけしの挑戦状はパンクロックだ。

でもね、よく考えたらこんなハチャメチャで頭おかしい悪ふざけみたいなゲームのコンセプトや当時の反響ひっくるめて、次第にアナーキーな魅力に魅了された人達が口コミあるいは個人サイトを設立して受け継がれていくわけです。

※↓このサイトマジで端から端まで読み狂ってました当時高校生。終わってる。

https://web.archive.org/web/20170923130041/http://www.h5.dion.ne.jp/~survivor/takesi-0.html

ついには現代のスマホで追加要素を含めた移植版が発売。幾億の凡作として埋もれ時代と共に記憶からも流れ去った作品と比較してもやはり普通のことじゃない。

スーパーマリオがオーバーグラウンドな世界であれば、男の子なら誰しもがドキドキしながら覗きたいアンダーグラウンドの世界。教科書的なお手本ゲーム(が悪いみたいに書いてるけど全然そんな事ない楽しい大好き)へのカウンターと言わんばかりの反発への入り口としての役目を果たし、タレントゲームとしての皮を被りながら地下世界へと手招きする。
それが[たけしの挑戦状]なのです。

私はこのゲームにパンクロックな精神を感じずにはいられないわけです。ファミコン界のアナーキーインザUKならぬアナーキーインザビートたけし。その精神はエンディングに表示されるこの言葉に集約されるわけであります。

[こんな　げーむに　まじになっちゃって　どうすんの]

まじになっちゃったんだよなぁ。

■ビートたけしを観て思う事
ツービート解散からたけし軍団の設立、フライデー襲撃事件、映画監督&主演における怪演っぷり。一方で浅草キッドのような名曲を造り、当時の若手達から繰り出させる数えきれない人情エピソード。なあ、こんなカッコいい人いるんか？

そんな偉大なビートたけしが1番キレッキレな表情をしている年齢の時に撮影されたであろう、たけしの挑戦状宣伝の為の写真がモチーフになっているTシャツです。
こんな長ったらしく書かなくてもデザインに全てが詰まってる。近年で最高峰のTシャツとして末永く愛用させていただきます。

ちなみにこちらのTシャツの色は「あなたのためならどこまでもブラック」というそうです。最高。

スナックあぜ道のカラオケ曲[あめの　しんかいち]のフレーズからの引用です。数ある曲の中で、この曲が1番成功しやすいとの事で、一体何万人が2コンマイクに向けて歌ったのでしょうか。ああ、当時に思いを馳せるとワクワクが止まらない。ビートたけし自身もそんな状況を想像してニヤニヤしてたんだろうなぁ。

ちなみに、龍が如くの最新作の挨拶で(2016年当時)
「本作に出演したのは、名越監督とカラオケ屋で会って、いいシャンパンを飲ましてもらったのがきっかけです。私も自慢じゃないんですが、子供が泣き出したり親がクレームをつける出すくらいの日本一のクソゲー（たけしの挑戦状）というのを作ったことがありましたが、どちらも究極ですよね」
と述べて会場を沸かせたとの事。ユーモアもスタンスも皮肉も全て織り込まれててホントもう脱帽以外の何者でもない。

っていうのが好んで着用している理由です。
なっげぇな。寝るぞ。