見出し画像

2006(22歳)ぼくはヒロシマを知らなかった ~平和記念公園物語~ #田中圭 

2006.8.5 放送

横浜の放送ライブラリーで見ることができます

22歳の田中圭さんが、広島の原爆ドームを訪れ、被爆者の語り部の方と原爆ドームを巡りながら、当時の話を聞いていくドキュメンタリー。

ドキュメンタリーの最初にインタビューを受けた時には、子供の時に訪れたはずだけれどあまりピンと来ていない様子。

変に知ったかぶりをしないで、実感がわかない様子を素直にあらわすのが圭くんらしい。


そんな圭くんが、被爆者の語りべの方の話を聞きながら、記念碑を回って行きます。

水を求めながら亡くなって行く方たちに、お水を持って来てあげるね、と約束したのに、汚染されてしまった水しかなかった。
喉が渇いたと訴えながら亡くなって行った方たちの、最後の望みを叶えてあげることができなかった。
そのことが、今だに心から片時も離れない。
だから、被爆者に捧げるために、雨の日以外は、毎日お水を捧げる人生を送っている。

一緒にお水をあげながら、いろんな話を真摯に受け止め、心に深く刺さって感じ入っている様子を見て、画面を通してこちらも胸を揺さぶられました。

その後、ひとりで原爆資料館を訪れるのですが、被爆された方たちの展示物を見ているうちに、最後まで見ることができず...。
耐え切れないように、背中を丸め、まるで痛みを堪えるように斜めに傾きながら、小走りに資料館を後にします。

過去に漠然とした思いで原爆ドームを訪れた時には感じなかった思いが込み上げ、たまらなくなった感情が、その背中から溢れていて。

画面越しに見ているこちらまで、辛くなるほどでした。

若い心が深く揺さぶられている姿が、見ている者の心を打つ。
こんなリアルなドキュメンタリーを、今の若い子たちに見せてあげたい。

若い子たちだけでなく、いろんな世代の人も、改めて心を打たれると思います。

ぜひ誰でも見られる地上波で、毎年、再放送してほしいと思います。


番組ID
205195
放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。

放送日
2006.08.05

分数
90

ジャンル
ドキュメンタリー

放送局
NHK

製作者
NHK

制作社
NHK、NHKエンタープライズ

出演者
田中圭、語り:渡邊あゆみ

スタッフ
撮影:小松正一、音声:船田安弘、編集:久保守、音響効果:三瓶智秋、ディレクター:下村幸子、取材:浜田明日子、制作統括:小島伸夫、制作統括:山登義明

概要
広島の爆心地跡に「平和の象徴」として1950年に造られた平和記念公園。人類の平和を祈念する国際的な「聖地」となってきた。俳優・田中圭が広島平和記念公園を訪ねる。そして一人の被爆者に導かれて一つ一ついしぶみを巡り、そこに刻まれた歴史と物語に耳を傾けてゆく。やがて彼の中で何かが変わりはじめる。◆「ヒロシマを知らない」世代にむけて、平和記念公園を舞台に「ヒロシマ―あの日何があったか」を伝える。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?