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これからネットに文章をアップしていく人のための5つの方法

10年くらい前までは、個人が書いた文章がネットにアップされるという風景は珍しくなかったのですが、一時期のブームの影響で「情報発信してバリューを得る」ためのツールとしてブログが認識され、また日々の断片的な思いの綴りがSNSに吸収されていった結果、個人的な文章があまり目につかなくなりました。

でもやっぱり、文章を書いてみたい人はいると思います。そこで今回は5つの選択肢を紹介してみましょう。

note/はてなブログ

まずおなじみのnoteがあります。あるいははてなブログも似た感覚でしょう。

難しい設定などは考えなくても済み、アカウントを作ったらそのまま文章を書き始められます。エディタも優秀なのでただ文章を書くだけなら困ることはまずないでしょう。一番お手軽なのがこの方法です。

WordPress/WordPress.com

もしデザインや機能などをより凝った形で提供していなら、WordPressというCMS(Content Management System)を導入する手もあります。はい。もうこの段階でちょっと面倒そうだなと思いましたね。その通りです。自由度が高く、高機能である反面、導入には少しの手間が必要です。

とは言え、検索すれば必要な情報はだいたい見つかるのが人気ツールの良いところです。

WordPressは、レンタルサーバーを借りてそこに導入するやり方と、WordPress.comで場所ごと借りるやり方がありますが、どちらでも手間取ることは少ないでしょう。ただし、導入した後もメンテナンスに手間を割かれることがあります。その点には注意が必要です。

SubStack/theLetter

上記二つはどちらかと言えばブログ形式でしたが、それとは違った形もあります。ニュースレター形式です。

https://substack.com

SubStackは海外の、theLetterは国内のサービスです。アカウントを作ったら、ニュースレターが発行されます。同時にWebサイトも作ってくれるので、ブログ的な使い方もできるのが特徴です。

ブログ形式の場合は、インターネットに記事を公開しておいて「さあ、自由に見に来てください」という開いた態度で待つ形ですが、ニュースレター形式の場合は、興味を持った人に購読してもらって「さあ、どうぞお読みください」という閉じた態度で押し込む形です。

比較すると、ニュースレターの方が個人的なこと、書き手のコンテキストを織り込んだこと、連続的なことを伝えるのに向いています。ブログは、単発で読まれることを想定して書くのに向いています(もちろん向き不向きの話であって、可能不可能の話ではありません)。

ニュースレターは比較的気楽に書けるものの、購読してもらえないと読んでもらえない点がネックです。逆に言えば、そこまでたくさんの人に読まれることが目的ではなく、むしろある程度絞っておきたいというならば有力な選択肢でしょう。

Scrapbox/Obsidian Publish

こちらは若干ひねり手です。ここまで紹介してきたものは、読まれるための記事を外向けに書き下ろすというイメージですが、これは「自分のノートを公開する」形が近いでしょう。

Scrapboxは、モダンなwikiツールで、メモ帳感覚で情報を保存しながらwikiリンクの形式で情報を接続していけます。情報を公開する設定ならば無料で使えるので個人ユースでも問題ありません。ただし書き込むときにインターネット環境が必要です。

Obsidian Publishは、Obsidianというノートツールの中身を外部に公開するための仕組みです。細かい話は割愛しますが、ローカルにあるファイルを使ってWebサイトを作るのだと考えておけば大丈夫でしょう。

どちらの場合でも、記事を書くというよりは、自分の知識の整理などをしてそれを外部に公開する感覚です。

レンタルサーバー+静的サイト

最後はもっとも古式ゆかしい方法です。レンタルサーバーを借りて、そこにページをアップしていく。たぶん何を言っているのかわからない人も多いと思います。

インターネットで閲覧できるページは、拡張子がhtmlになっているファイルで構成されています(例外はいっぱいありますがスルーしてください)。WordPressなどのシステムはそうしたページを自動的に生成してくれるわけですが、別にツールを使わなければ作れないわけではありません。皆さんが電子端末を使っているのであれば、わりと簡単に作れます。

Windowsならメモ帳、Macならテキストエディとを使う、あるいは各種テキストエディタを使えばhtmlファイルは簡単に作れます。そこに文章を書いて、レンタルサーバーにアップすればあ〜ら不思議、世界中に公開されるのです。

WordPressなどのシステムでは、「ページが見たい」ですという要請があってからページのデータを生成するので動的サイトなどと呼ばれていますが、そうしたシステムが存在しない時代では動的ではないサイト、つまり静的サイトがごく普通でした。で、そのごく普通だったことをやる、というのがこのやり方です。

最近ではそうしたサイト作りを支援してくれる静的サイトジェネレーターと呼ばれるツールもありますし、そうしたものを使わなくても、小規模なサイトならば自分の手だけで(あとはHTMLとCSSの知識だけで)作ることは可能です。

モダンなツールに比べると「木の棒を擦って火をおこす」みたいなことをやっているように思われるかもしれませんが、そこまで面倒なものではありません。Siriに頼まずに自分で電気のスイッチを入れるくらいの手間くらいです(私たちが便利な状態に慣れすぎているから少々の手間を過大評価してしまっているだけです)。

この方法はたしかに手間が大きく、しかも高機能ではないのですが、その分かなり自由です。アナーキズムの一歩手前くらいの自由度があります。もちろん、その自由さを手にするためには知識の勉強と手間が必要なのですが、まさにそれは自由を手にするための対価ではあるでしょう。

さいごに

というわけで、今回は5つの方法を紹介しました。もちろん、これ以外にも選択肢やツールはありますが主要なものはだいたいナインナップできているかと思います。

皆さんもぜひ自分の文章をインターネットにアップしてみてください。人気者になれる保証はまったくありませんが、それでも純粋に楽しい行為だと思います。

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