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ノートはチートである──『すべてはノートからはじまる』 #01

なぜ、ノートを書くことが必要なのか。情報が多すぎる現代において、私たちはノート(記録)とどのように付き合えばよいのか。身近でありながらも、現代的な困難を内包するその問題を解き明かす『すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術』。その一部を公開します。

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はじめに ノートをめぐる冒険

本書はノートが気になる人すべてに向けて書かれています。普段ノートを使っている人だけでなく、ノートに興味はあるけども同時に苦手意識を感じている人も対象です。

もしかしたら、なんで今さらノートなの、と思われるかもしれません。むしろ逆です。今だからこそノートなのです。現代のように情報で溢れ返る時代こそ、「自分のノート」を持つことが肝要です。

やることがたくさんあってパンクしそう? ノートの出番です。

情報が増え過ぎて混乱している? ノートの出番です。

考えがまとまらない? ノートの出番です。

人生を変えていきたい? ノートの出番です。

身近なツールであるノートは、あらゆる場面で活躍する強力な道具でもあります。ノートはチートなのです。

しかしそのことはあまり気づかれていません。そもそも不思議ではありませんか。記憶術とはよく聴くのに、記録術とはほとんど聴きません。記録に技術なんて関係ないのでしょうか。もちろん、あります。むしろ記録にこそ強い技術が宿ります。

そこで本書はノートの奥深さを探究していきます。構成は次の通りです。
まず第1章では、ノートがいかに強力なツールなのかを確認します。人間とノートの関係を検討することで、その強力さが浮かび上がってくるでしょう。続く第2章と第3章では、行動をサポートするノートの技法を検討します。仕事術といった分野で語られる話題です。さらに第4章と第5章では、思考を鍛えるためのノートの技法を確認します。これは知的生産の技術と呼ばれる分野に関係しています。最後の第6章と第7章では自分を超えるためのノートについて紹介します。

これだけ広い用途を持つノートの使い方を、私たちはほとんど知りません。むしろノートといえば、授業で使われる退屈な板書ノートがまっさきに思い浮かぶのではないでしょうか。しかし、ノートの世界はもっとずっと雄大であり、私たちの探究を待ち受けています。本書が飛び込むのはその世界です。よくあるノートのイメージを刷新する旅に出かけるのです。

途中、「そもそもノートとは何か?」のような面倒な回り道を通ることもあるでしょう。魅力的な脇道がこの旅にはたくさん待ち構えています。そのうちのどこかをくぐり抜けることで思わぬ場所にたどり着くかもしれません。だからこれはもう旅というより一種の冒険です。その冒険では、多様なノートないしは記録術との出会いが待っていることでしょう。

さあ、出発の時間です。ノートをめぐる冒険をはじめましょう。

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目次

はじめに ノートをめぐる冒険
第一章 ノートと僕たち 人類を生みだしたテクノロジー
第二章 はじめるために書く 意志と決断のノート
第三章 進めるために書く 管理のノート
第四章 考えるために書く 思考のノート
第五章 読むために書く 読書のノート
第六章 伝えるために書く 共有のノート
第七章 未来のために書く ビジョンのノート
補 章 今日からノートをはじめるためのアドバイス
おわりに 人生をノートと共に


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