アルバムちっくな本作り

新刊『Category Allegory』が発売になったわけですが、私が告知するよりも前に発見して、すでに読了してくださった方から感想を頂いております。

その中で、ふむ、と思ったのが以下。

お読みでない方は、なんのこっちゃ?という感じでしょうが、書いた私からしてみても、たしかに書き下ろしの二作は、他の収録作とは色合いが違います。ざっくり言えば、星新一さん的な感じ(力量は別として)の作品です。

『Category Allegory』はR-styleに掲載した作品集なのですが、じゃあ、書き下ろしの二作をR-styleにアップするかというと、やっぱりしないわけです。R-styleの記事としては、何かしら物足りない。

でも、それがショートショート作品集というフレームの中にならば、収めることができる。そういう感覚はあります。

ようするに、ミュージシャンのアルバムみたいなものですね。シングルカットにはそぐわないが、ちょっとチャレンジしたみたい作品。そういうのを収めるのに、作品集というのは向いている気がします。

ブログという媒体で書いている場合、どうしても「一記事」に意識が向きます。そこでは複数の記事にわたる「強弱」の感覚はあまり生まれないのです。でも、作品集であれば、強弱や長短で、アクセントを生み出すことができるように感じます。

もちろん、アルバム作りだってベストアルバムみたいに、全てイチオシ!な感じで作ることもできるわけですが、そうではない作り方もあるかと思います。

ちなみに、解説するのも野暮ですが書き下ろしの「イイトコロメガネ」は、「イイトコメガネ」からインスピレーションを受けました。あれを、ブラックな方向にねじってあります。

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