闇の中の怪物

2022年11月22日の夢


それはある鉱石に反応し、闇の中で生まれる。地下鉄はヤバい。
昔は先人からの知恵で、祠を作ってそれを封印していたが、現在においてその文化は途絶えてしまった。

最近起こった、地下鉄の乗客乗員全員が何者かに食い尽くされた事件の原因がそれ。
地下街は照明まみれだからまだマシ。
地下鉄は暗闇が多いから、それにとっては動きやすい。

地下鉄に乗る時には注意を。
その鉱石が近くにある場所は、昼間だけが安全なのだ。
それは生き物を食べに来る。鋭い牙がたくさんある、液状の何か。
這うようにやって来る。暗闇の鉱石を守っているのかもしれない。


私は地下鉄に乗っていた。座席には、ほどほどに人が座っており、通路はゆったり空いていた。そこまで満員ではない。
そこの地下鉄は、電車が5本当に通れそうなくらいにトンネルが広かった。照明はほとんどなく、先頭車両のからの光と、車内から漏れ出る光で地下を照らす程度であった。

そんな場所は危ない。広い地下空間には、必ずその鉱石がある。正体不明の怪物は、鉱石を守っているのか、侵入者を許さない。
後部車両の人達はみんな食われてしまった。運転手がスピードを上げる。

なんとかホームに着いた私は、走って地上を目指す。しかし、階段を上がった先もまた、新月の夜だった。

鉱石が特に多い地域なのだろう。怪物はしつこい。
明かりを求めて、雑居ビルに入る。
なんだか、カビっぽいような変な匂いがして、ふと足を止めた通路の先には、御札まみれの扉があった。

その扉は、南京錠もついている。とても厳重に管理されていたはずのそれは、開いていた。
中に入ると、そこもまた御札まみれ。その奥に、祠のようなものがあった。

なるほど、誰もこの祠の手入れをせず、封印が解かれてしまったから、あの怪物が目覚めたのか。

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