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FACE展 2021に行きました

入場料がかかる展示に久しぶりに行きましたが、大きくていい作品がいっぱい見れてさすが大きい展示!という満足感がありました。すごいいっぱい写真撮っちゃった。


《sweet potato》魏嘉

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シンプルな線と明るい色使いのいい絵。さすがグランプリ…グランドプリックス…
パステル・スプレー・エアブラシで制作されていて右下部分は文字になっていたりとよく見ると質感豊かなのもいいですね… スプレーとエアブラシはどう使い分けてるんかな。

↓ちょうど作家さんのいいインビュー記事がありました。
https://compe.japandesign.ne.jp/special/2021/02/56011/

《パライソ》山本亜由夢

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なんかすごい複雑なのに静かで清涼感がある。さすが楽園…
部分部分はよくわからないのに全体ではフワーッとした気持ちよさがあるのはやっぱりすごいなーと思いました。

《ストレンジャー》王露怡

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すごくいい色合いと独特のぼんやりした質感…これがマチエール…(多分…)
人物の輪郭にほんの小さな目が入るだけで、キャラクター性が生まれてかわいく親しみやすく感じますね。

《感触は、ゆで卵の黄身》井上りか子

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ヒエッ なんかキャンバスとかビニールシートを組み合わせて作成されている… 質感とかモチーフの天地がごちゃっとしていてすごい楽しい。タイトルも独特。

《We are NOT divided》戸田悠理

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素っ気無い感じの人々の絵の上に手を取り合う楽しげな人々が白いぷっくりした線で描かれていてすごいレイヤーを感じる… 焦点を合わせる位置によって見え方がスッと変わって、作品のテーマと言うか二面性を体験として感じられるのが面白かった。

《対岸で燃える家》高見基秀

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あっ好き… 俺は闇に浮かび上がる感じとか建物に…弱い…!
色の変化がめちゃ繊細でした。家の輪郭とか細部もすごく丁寧に描かれているし… なにか示唆的なところも心に残ります。

《records》町田帆実

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たぶんインスタのフィードがモチーフの作品。カラフルで抽象感がなんだかすごくちょうどよかった。

《バイバイ フリードリヒ》土井沙織

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めっっっっっちゃいいな… 人、動物、植物、妖精みたいなもの、色合い、形、質感…
展示作品の中で一番くらいに好きでした。これを含めいくつかの作品で寒冷紗が使われていたけど質感に寄与する感じなのかな。

《対岸の像》梅浦康平

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輝いているようなサーモグラフィーのような不思議な光を感じる…
全体に渡って絶妙な色の変化や素人にはよくわからない質感の表現がされていて美しかったです。対岸にある家とか像はいいやつ。

《New day》大槻和浩

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手で掴めなさそうなふわっと感がすごい。絶妙な青みも素晴らしいしツヤポコっとした表面の質感がふしぎでよかった。高級なお菓子みたい。

《紡がれるストーリー》菊岡穂

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うおー きれいー!はっきりした筆のタッチや画材の質感が、全体の明るい華やかさに反映されているのかな。
画材が「油彩 フロアマット」なのも印象的でした。フロアマット…

《どちらさま》鈴木志歩

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えっかわい…しょんぼりした植物をなんともいえない表情でみつめるゆるキャラっぽい人。しかしよく見るとこの微妙な色合いがすごい手数で成り立っているギャップも楽しかった。

《風と手をつなぐ》伊藤ちさと

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おっ シンプルな線の植物的なやつ…と思い近づいたらすごい質感の塊で度肝を抜かれました。立体じゃん…
油彩を盛って乗せて切り込んだところにさらにアクリルを重ねてこうなってるのかな。

《クローン》河本理絵

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シンプル・対照的・植木でそっといる小さい人。鮮やかな緑…すごい大好き。影の位置からどうも壁際であることもわかり、「壁際の叙情~」と思いました。

《遭遇》鶴身阿未

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SNSで拝見していいなと思っていた作品。不穏な夢のようなシチュエーションがカートゥーン的なドラゴンですこしポップに…なっているのかと思ったけど、お面ぽいドラゴンの顔がむしろ行く末の不安感を助長しているような気もしてきた。

《夜の共通語》植田陽貴

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夜の灯大好き… そうとう燃え上がっているはずなのに炎がとても柔らかいんですよね。林と闇の広がりもきれいで犬もかわいい。人間の背中と伸びる影の情緒もすごい。

《ホテルの木》市川絢菜

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一番欲しかったかもしれない。 パキッとした色の記号的な建物、草の方につながる弧を描く虹みたいなもの、妙に荒れて見える奥の木、青い空。たまりませんね…
建物や草以外にも虹のラインや手前の黒っぽいところなどそこかしこに気持ちいい形状があって、そこに気持ちいいバランスの色が乗っていて全体的に超気持ちいいですね…

《窓》泉將志

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まさかと思ってよく見たら全面に渡って細かな模様が描き込まれているという超緻密画でした。恐ろしい…
130×150の紙を埋め尽くすのは執念!という感じします。ただ描き潰すだけでなく、多彩なパターンの組み合わせですごく豊かな質感が生まれているのもすごい。

《潜む世界》おかもとかおり

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移りゆく光や時間の一瞬が見事に写し取られていてすごくよかったです…
実物は億倍繊細なんですが、瓦屋根のグラデーションや建物に落ちる木陰、そして空の色が本当に美しかった。表面の独特の質感もこの繊細さに寄与しているのかな。

《素粒子》田中良太

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ワーイ写実的な風景の中に現れる幾何学的な物体!
物体と背景の色や形のコントラストがかっこいい。

《橋と時空》多田耕二

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重厚でリアルな橋かっこいいな…?と思ったらすべての色が漫画のカケアミみたいな微細な線や点で表現されていて戦慄しました。油絵ではよくあることなんでしょうか…サイズは162×194です…
アップで見ると細かいパーツが意外と記号的に描かれているのも面白かったです。

《飛行機20-18》和田道雄

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ブリキ板に描かれているので全体にあるドットも金属のパンチングメッシュのイメージなのかなーと思ったんですが、よく見るとこのドットが手書きっぽいんですよね…型当ててスプレーとかじゃなくて…
ドットの色分けで奥が透けているような立体感が表現されていてヒエ~っとなりました。

《源》笹山勝雄

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スーパーリアルな山奥の風景~!岩の質感、水面の輝き、草木や土の湿度… そしてやっぱり光と色の表現がとても気持ちいいですね。
友沢こたおさんの作品でも思いましたが、写実的な絵なのに近寄っていくとあるところで急にざっくり塗った絵具になるのが楽しい。

《room 102》尾上文

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この写真だといまいちわからないんですが、細やかな線や色合いで淡~く部屋だなと感じられるいい作品でした。全体のあわさと所々のザザッとした筆跡のコントラストも気持ちよかった。

《Too big to see》小西梨絵

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見た瞬間ウワー大好き!ってなりました。線…図形…色…質感…幾何学…写実的なもの…よくわからないもの…構図…ぜんぶ最高…
吉田和夏さんやmillitsukaさんの作品にも同じ好きさを感じているんですが、なんなんですかね、この「良さ」な感じ…(なんなんですかね…)

《深夜の食堂》成瀬拓己

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アッ スマホで撮った何気ない写真を全面みっちり極細ペンで描き写してる…これはいけません…
色や柄の切り替えで写真の光景が見事に写し取られていて感心する一方、この尋常じゃない密度と手間に恐怖を覚えますね… こ、米をひと粒ずつ描いてる!みたいな。
ペンは身近な画材かと思ったけど、極細かつ蛍光ってなるとあんまりないっぽいので意外と外国のメーカーのなのかも。

まとめ

作風は様々でしたが、やっぱり「いい絵」だなと思うものばかりでたいへんよかったです。入場料とかぜんぜん気にならん… そしてなんで写真こんなに暗くなってしまうの。スマホの画面上だともう少し明るくてマシな感じなのに… あと会場奥の方にある階段の自動ドアがスーッと開くのがかっこよかった。

それにしても1.5×2m~の大きい作品ばかりで「いま評価されようと思ったらやっぱでかくないと」みたいなのもあるのかな。(ひとつだけやや小さめの作品もあったので、サイズの規定があるわけではないっぽいので)


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