日記。「私の知ってるあなたはそんな人じゃなかった」
ふぅん。
今って、仕事の話してたんじゃなかったっけ。
とりたてて感情的な会話もしてなかったし。
あなたを否定するようなことも、批判するようなことも。
ましてや攻撃するようなことも言ってなかったと思うけどな。
だいたいのことを、穏和に受け止めていた、
チョロい私と違うのが、そんなにイヤだったのかな?
私は変わってしまったのだろうか?
私が大事にしてきた別の何かが。
自分でも気づかないうちに失われてしまったのだとしたら。
それは寂しいことだと、私も思うけれど。
多分違うな。
私が思ってたよりも、この人必死だったみたい。
懐柔に応じないものだから、心の動揺が抑えられないんだね。
それとも、私を譲歩させるための、駆け引き、交渉のつもり?
また、この人の残念ポイントが増えてしまったな。
「そう言われてしまうと、私も残念ですけど」
そう言おうと一瞬思ったけど、やめた。
何も言わないで、次の言葉を吐かせてたほうが多分いい。
今この瞬間、この人と私は、遠い。
最初から私はこんな話、早く終わらせたい。
おしまい。
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