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2021年 Vtuber Live2D個人的総評

からあげクン食べた数でギネス狙ってる系Live2Dモデラーのrariemonnです

去年の年末に、VtuberのLive2Dに関して感じたことなどの個人的まとめ・総評を書きまして、毎年恒例化していこうと当時の私が言っていたので、今年もつらつらと書いていこうかなと思います


増えるLive2D契約者数

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こちらは年一のLive2D公式イベントであるalive2021のLive2D社による基調講演からの引用画像なのですが、ご覧の通りLive2Dの使用者が今年は爆増していることが分かります。
特に海外の増加率がものすごく、これは憶測ですが、Vtuberの文化が海外で広く知られるようになり、それに伴ってLive2Dに興味を持った人が増えたのではないかなと思っています。

また、Vtuber自体の数については、KAI-YOUさんの記事を元に私の方でプロットしてみたのですが、増加率は去年からほぼ変わらなさそうです。
この内どの程度が2DVtuberなのかどうかは分かりませんが、少なくとも仕事数が減っているような感触はありませんね。ただ、先述の通りLive2Dの使用者も増えているので、競争率は若干高くなっているのではないかなと思います

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アクセサリー追加のブーム

Live2Dとは直接関係ないかもしれませんが、今年はモデルの前面にレイヤーを置いたアクセサリーの追加が流行したように思います
よく見られるものが「コントローラーを持った腕」や「布団をかぶった姿」のようなものです

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VtuberのLive2Dモデルは基本的に頭しかトラッキングしていないので、腕が動かない不自由さが逆に多くのアイデアを生み出していてとても面白い文化だったなと個人的に感じました


高可動域・高コストモデルの隆盛

最近は、「高可動域Live2Dモデラー」といった肩書を付けた方や、自分も高可動域モデルを作りたい!という目標でLive2Dを触り始める方がとても多いように感じます。
また、可動域のみならずに細部の立体感の作り込みなどまでこだわったモデルなど、高コストなモデルがスタンダードになってきているように感じます。

実際、動いているかどうかというのは誰にでも判別できるものであり、たくさん動く事はそれだけで強力な要素になってくると思います。
高可動域とまではいかなくても、以前と比べればそれなりに広い可動域が案件の条件という所も多いんじゃないかなと感じます。

華やかさにひそむ影

より高可動域で作り込みが増えるという事は、制作にかかるコストが増えるという事でもあります。そうすると、
・賃金に対して制作量が増えてLive2Dモデラーの利益率が下がる
・制作料金を高くすることで、依頼側(Vtuber側)の負担が増える
のどちらかの道を進むことになります。

軌道に乗っている企業や個人であれば、モデルがよりよくなるのであればコストの増加は問題ないと思いますが、一からスタートするVtuberにとっては以前よりも大変になってくるのではないかなと思います。
だからといって需要の高いハイクオリティなモデルが減っていくとも思えず、価格もクオリティもつぎ込んだハイコストハイレベルな形態と、基本的なモデルの2極化が今後進みそうな気がします

基礎・基本の必要性

12月に開かれたalive2021で、どの企業も基礎や基本の必要性について口酸っぱく言っていました。
恐らくそれは、新規のLive2Dモデラーが高可動域に囚われすぎていて基礎や基本がすっ飛ばされているという面があるからだと思います。
もちろん、トップクリエイターの人達は高可動域ながらも基本は抑えられていると思いますが、高可動域を制作する以前に絵の破綻を作らない・データ内を綺麗に整理するといった基本の部分を真面目にやっていく必要があります。

基本的にLive2Dは絵師さんのイラストをお借りして編集するケースがほとんどだと思います。つまり、絵師さんとの信頼関係が破綻してしまうと今後Live2Dは仕事として成り立たなくなるのです。
他人の絵柄なので完璧は難しいですが、作画を保ったり、顔の造形や表情の絵柄を再現する努力をし、敬意をもった上で高可動域や作り込みにチャレンジしていくと良いと思います。

さいごに

毎年そろそろLive2Dの案件も落ち着いて来るんじゃないかなと不安になるんですが、ふたを開けると年中忙しいという結果になっています。
でも、流石に2年後とかは落ち着いて来るのかな・・・

来年は時流に置いて行かれないように色々と勉強しつつも、自身の軸をしっかり保ってマイペースにやっていきたいですね

それではみなさんよいお年を!

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