見出し画像

Live2Dグルー活用法【#Live2Dアドカレ2021】

こんばんは。rariemonnです。
Live2Dアドベントカレンダー5日目担当です


前回参加してもう2年も経っていると思うとびっくりですね。
Live2Dは2年も経てば制作法もだいぶ違ってくるので、日々自身のスキルを更新していく必要がありますね…!

自己紹介

2017年10月頃からイラストレーター・Live2Dデザイナーのフリーランスとして活動し、その頃はソシャゲ用のLive2Dモデルを制作していました。
2018年のホロライブの発足時に初めてVtuber用のLive2Dモデルの制作を始め、今ではVtuber専門のLive2Dモデラーのような人間になっています

グルーとは

グルーとは2つのアートメッシュの頂点同士をバインド(吸着)させる機能になります。(公式サイト原文ママ
要は二つのパーツをくっつける機能になります。

グルーの仕様や基本的な使い方自体は公式チュートリアルが分かりやすく完璧に書いてあるのでそちらを参照頂き、今回は実際にどんなところで活用できるのかという所をいくつか紹介していこうと思います。

活用法① 関節をつなげる


はるか昔、Live2Dにグルー機能はありませんでした!
そうすると、例えば「体のY」パラメータをデフォーマで管理する場合、腕に回転デフォーマが付いていると肩の位置がズレるというような状況が頻繁に起きていました

画像1

当時の解決法としては、「呼吸」「体のY」「体のZ」「二の腕可動」のパラメータすべての組み合わせでズレないように調整していくという地獄のような作業をしていましたが、ここにグルー機能を使えば一発で解決するのです!

画像2

これはグルーの一番基本的な使いどころだと思いますが、肩やひじといった関節部分で主に使用することができます

身体の関節に限らず、
・巨乳キャラの胸の付け根をずらしたくない場合
・フリルなどひらひらしている服の表裏の位置をはみ出したくない場合
などなど、あらゆるくっつけたい場面にグルーを利用できます

新規キャンバス4

活用法② 同位置・同可動パーツに使う

一つ目の活用法は手を取り合うように離れたパーツの接合部をくっつけるというような形でしたが、同じ位置にある別パーツを同じように動かしたい場合にも活用できます。

画像4

例えば、
・輪郭線と顔の塗りを分けた上で同じように動かしたい場合
・口の線とマスク用の塗りを分けたい場合
にグルーを使うと位置がずれずに別パーツとして管理できます。

そもそも、なぜ輪郭線と顔の塗りを分ける必要があるのかというと、輪郭線の一部を消すといった線のみに影響を与えることができたり、線と顔の間に髪の落ち影や頬の赤みを挟み込むなど、描画順的に便利な場合があります。
口も線と塗りを分けることにより、役割を分担出来て口の端の編集がやりやすかったり、線と塗りの間に唇の塗りを挟み込んで、唇を別個に編集が出来るなどお得な事がいくつか出てきます

ちなみにグルーを設定したデフォルト時は重みがそれぞれ半分こになるので、輪郭の細かい編集をする場合にマウスの動きの半分の動きになって、やりづらくなります。
同位置のパーツの場合はどちらかに重みを100%にした方が編集しやすい場合もあります

活用法③ 単一パーツを分割し別々の役割を与える

元々一つのパーツを複製し、上下などに分割してグルーでつなぐことで、それぞれに別の役割を与える使い方もあります

例えば、元々1パーツの横髪を上下に分け、横髪の上部に顔のXYに合わせて位置調整をする役割を与え、下部に揺れパラメータを使うという事が出来ます。

画像5

何故ここまで回りくどい事をするのかというと、基本的に1パーツには2パラメータまでつけるのが好ましいです。
3点パラメータを3つ使うと27通りの確認が必要になり、4つ使うと81通りの管理が必要になります。

今回は横髪に揺れパラメータを2つ付け、かつ顔の角度XYで付け根の編集をしたいというケースの場合、1パーツに4パラメータ必要になってくるところを上下に分割してグルーで繋ぐことによってそれぞれ2パラメータ分の効率で実現できるのです!

画像6

こういった後ろ髪のパーツの場合も、後ろ頭部と左右の下部を分けて、横髪の時のように顔のXYに合わせる用と毛先の揺れパラメータ用に分けることができます。

画像7

他にも大きなパーツの中で一部のみにデフォーマの影響を与えたい場合も分割してグルーで繋ぐことによって別管理が可能になります。

グルーを使おう

簡単にグルー活用法についてまとめてみましたが、多分人によってはもっといろんなアイデアが生まれてくると思いますし、個人的にかなり強力なツールだと思っています。

グルー使ってもなんか動きが上手くいかない!という場合も重み付けの調整や、部分的に吸着度を減らすなどの調整を行うと案外うまくいくことも多いので、チュートリアル片手に色々やってみると良いと思います

案件によってはグルーが使用禁止の事もあると思いますが、グルーの処理自体はLive2D公式曰く激軽らしいので、使わない手はないと思います!

おわりに

今回2年ぶりにLive2Dアドカレに参加出来て良かったです。
Live2Dのユーザーも2年前からすれば4倍くらい増えていると思うので、こういった企画は新規のLive2Dマンにとっても助かるんじゃないかなと思います

それではみなさん良きLive2Dライフを!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?