不妊治療日記⑤不妊治療すらできないかもしれない
無精子症かもしれない…
その話を聞いた時、一日中無精子症について調べていました。
色々な方の体験談を読む中で、不妊治療すらできない方がたくさんいらっしゃること、子供を持つことを諦めた方がいらっしゃること、特別養子縁組をした方、いろんな方がいることを知った。
無精子症は80〜100人に1人。結構いるよね。でも何にも知識がなかった。存在すらよく知らなかった。
まだ2回目の精液検査はしていないから、無精子症が確定したわけではない。きっと大丈夫、大丈夫と思いながら2回目の精液検査の日が来ました。
検査結果は2020年5月29日の仕事終わりに夫婦で聞きに行きました。
「2回目も、精子はなかったです。無精子症で確定です。うちの病院だと治療はできないので転院してください。紹介状書くんで」
事実を知った時、あ、わかりました。とその場では冷静に受け止めた。
紹介状を書いてもらった先は秋葉原にある男性不妊用クリニック。
家に帰るまで、旦那とはまともに話せなかった。お互い動揺していて手をぎゅっと握ることしか出来なかった。
病院では冷静でいられたのに、家に帰ったらふと今起きていることを実感し、涙が止まらなくなった。
私達は子供ができないかもしれない。
旦那の手術がうまくいかなかったら旦那との子供が出来ないかもしれない。
私の人生はどうしていつもうまくいかないのだろう。辛い。辛い。どうして。
受け入れれば受け入れるほど、涙が止まらなかった。あんなに涙が止まらないのは初めてで自分でも驚くくらい泣いた。
旦那が泣いているのも久しぶりに見た。旦那は事実を受け止めきれない様子もあったけど、私が泣いているのを見てぐっときてしまったらしい。
その日の晩ご飯はご飯作る気にもなれず、ちょっと高い寿司を出前した。
そのとき食べたお寿司がとっても美味しくて、でもずっと泣いていたのでちょっとしょっぱかった。
その日からSNSで友人の子供を見たり、妊娠報告を見たり、なんならその辺で遊んでる子供を見るだけで涙が出ていた。
特別、子供が欲しいわけではなかったけどもしかしたら旦那との実子は無理かもしれないとわかった瞬間、地獄に落ちた気分になった。初めて、彼との子供が本当に欲しかったんだと実感した。
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