内容は何も分からない

知人数名と映画「オッペンハイマー」を見た。正直に言うと全然分からなかった。カタカナの名前と同じように見える顔の判別に必死になっているうちに映画が終わった。アインシュタインだけは白髪でもふもふしていたから分かりやすかったけれど、彼の言っていることの意味はよく分からなかった。主人公であるオッペンハイマーですら他の人と見間違えて訳がわからなくなる始末であった。でも後半は好きだった。それに、あの床を踏み鳴らす音と演出。あれも好きだったな。焦りという感情を音にしたらきっとあんな感じなんだろう。

スイパラというなんかすっげーいっぱい甘いものが並んでいるかと思ったらそうでもなかったところにも行った。生玉ねぎのスライスとかたくさんのコーンとかホイップクリームだけとか、自宅じゃ用意がめんどくさいようなものばかりをたくさん食べた。隣の女子高生グループはたくさんのケーキとカレーを同時に持ってきていた。若いってすごい。ここではよく話し、よく聞いた。

それから思索社(だったかな?)という選書がすごい本屋で以下の本(というか同人誌)を買った。他にもたくさん欲しい本はあったけれどどれか一冊だけ選べと言われたらこれだった。でも読み始めたらEMDRを受けてて、あーーーーーーーーーーーーと思った。私は認知処理療法を受けてダメージの入り方が凄まじくてその後入院になったので、EMDRを選択した人間のことを少しその、妬ましく思っている。いいなーって。羨ましい。同時に「やっぱ私のトラウマなんか取るに足らないカスだ、トラウマを名乗る資格もないほどに」と思う。

しかしとにかく複雑性PTSDの治療過程を記した資料は貴重だ。読まずに済ますことはできない。読むね。

それから20分くらい歩いて国立競技場に行き、ファミマで各々好きなものを買って飲んだり食べたりしながら話をした。何を言っているかは半分くらい理解できなかったけれど「よく分からんなあ」と思いつつ聞いているだけでも十分に楽しかった。あの時の私はマジでなんも分かってなかった。今も分からん。でもそれがよかった。

夜でも照明が多く明るかったしトイレもベンチもあるいい場所だった。

もう家の最寄駅に着く。着いた。いい一日だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?