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東北大学大学院工学研究科に合格しました

みなさんこんにちは.大学4年にもなって就活していない学生でございます.工学部の定めなのかわたくしも院進することになりました.というわけで院試のレポを書いて後進の助けとならんとするものであります.

私は2022年卒予定の東北大学生です.すなわち内部進学となりますことをご承知の上ご覧ください.
また,私が受験したのは機械4専攻です.したがって問題が同じである医工学研究科はともかく,量子エネルギー専攻などはあてにならないかもしれません.重ねてご了承ください.

受験にあたっては
①TOEFL or TOEIC(L&R)を受験する
②試験勉強する
③願書を入手する
④面接対策をする

主にこのような流れになります.

①TOEFL or TOEIC(L&R)を受験

外部の民間英語試験を6月ぐらいまでをめどに受けておく必要があります.
本研究科で認められるのは TOEFL PBT/iBT もしくは TOEIC Listening & Reading になります.複数種類受けて全部提出ということもできます.7月分まで提出することができますが,願書提出とは異なるタイミングで直接送付しなければならないこと,そもそも失敗した際に取り返しがつかないことから7月分をあてにしないことです.

自分の場合,TOEIC L&R が一番安いという理由で選択.1月に最初の受験をやっています.ここで600点台しか取れずにすこし慌てました.初回の緊張感や周りの人間の「俺はできるぜ」感(実際は平均点を見てもそんなにできてるわけないのに)に翻弄されてしまいました.実際のところリスニングがキツイ.対策して3月に再受験しひとまず730点は超えたので妥協しました.
余談ですが,TOEICは毎月試験があるとはいえ得点発表のタイミングより先に翌月の試験申し込みが終わってしまうので実質的には隔月の受験となります.

②試験勉強

よほど忙しくない限り,ここを専願にすれば2か月もあれば合格できます.その流れを見ていきます.
わたくしの場合,まずオンライン上で公開されている2020年分をとりあえず時間を決めずに完答目指して解いてみました.(6月上旬)
過去問 ( https://www.mech.tohoku.ac.jp/examination/past-collection/ )
すると全然解けません.2019も同様に解けない.もう2年生で学習したことを忘れています.
そこで戦略を立てます.
1. 数学を6-7月中旬で
2. 専門を7月下旬から8月上旬まで
3. 8月中旬以降は研究室に保存されている過去問や過去模試を演習
としました.

1. 数学
試験対策になるのはなんと1年のころの憎き「工学系学生のための数学物理学演習」という本です.

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今は増補版が出てるんですね.僕らの頃は表紙が緑系の色でした.

これを出題範囲外のマクスウェル方程式の章をとばしつつ1週して,もう一度2020年分数学を解いてみたがやっぱりいまいち(7月上旬).その後は手持ちの数学の教科書参考書などを見ながら数年分を解くという策に切り替えて,ある程度解けるようになった.うれしい.
マクローリン展開,広義積分,行列の演算,ガウス/ストークスの積分定理,(偏)微分方程式,フーリエ変換,ラプラス変換など.

2. 専門科目
5科目から2科目選んで合計1時間の試験時間となります.
行きたい研究室で使うと想定される科目を選ぶのが最善ですが,まず点数が取れないことには意味がありませんので,組み合わせには注意を払いましょう.5科目すべてを解ける必要はありません.
私は材料力学+機械力学でしたがこれは稀有です.流体力学+機械力学っていう人が多そう.制御工学はラプラス変換を使うので数学との相乗効果を見込めます.熱力学はよっぽど得意なら選択してもいいんじゃない?知らんけど.

おすすめの参考書は

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「材料力学」「機械力学」 (新機械工学シリーズ)(朝倉出版)この二冊です.試験内容が網羅されているほか,軽い演習問題もついていてGood.まあ内進生ならみんな持ってるか...

専門科目マジ簡単なので,入試2年分ぐらい解いたらそこで出てきた問題だけ復習してやれば大丈夫でしょ.(材料力学は教科書全部やっちゃうのが無難)

材料力学2週間,機械力学2週間,スペアとしての流体力学を1週間程度演習してフィニッシュでした.
制御工学は傾向が少し変わったようなので,注意です.

3. 演習
例年7月上旬ぐらいにいろんな研究科が模試をやってくれます.
エネ安研,材強研,四研,流体研など... 解答つけてくれるのがうれしい.
でも実際には研究室に過去問+解答例が保存されてるはず.外部の方はどんなツテを辿ってでも過去問を入手してください.
大学院入試はどれだけ過去問を手元に置けるかの勝負になっています.過去問は基本的に3年分しかオンライン上にないし,もちろんその解答なんて市販されません.
しかも厄介なことに某ウイルス蔓延対策の一環として(?)前年2020年の試験より試験時間が短縮されていますので対策というものが重要になります.

実は過去問,オンライン上に2015-2017年分も隠されているだけで存在します.参考までに.
https://www.mech.tohoku.ac.jp/wp/wp-content/themes/joints-mech/img/examination/pdf/Problem2015.pdf 
(このURLの2015の部分を2016などに変えると閲覧できます(2021/10/20現在))

③願書を入手・提出する

受験日は例年8月24~26日ですが,郵送,事務での手渡しにかかわらず願書受付は7月7日から15日のみと大変短いです.早めに動いておきましょう.

遠隔地の方は郵送で願書を取り寄せできますが,近所に住んでる人は工学部中央棟(あおば食堂カフェテリアのところ)の3階教務課前に行けば山積みされてます.自分が受験するものをしっかり確認しましょう.

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上マップの C 01です.

提出は郵送か同教務課で手渡しか,どちらでも構いません.日本人は「確認書」不要です.

さて,あとは合格するだけですね.

④面接

これはインターネッツを探しても恐らく見つかりませんが,本研究科の面接は適当です.5分もかかりません.今年は目安2-3分程度なんて書いてありました...
なお,合格不合格には影響しないとされています.服装はほとんどみんなスーツでした.どうせ5分も出番ないし,ユニクロで十分じゃない?

内容としては
1. 試験の出来栄え(自己評価)
2. これまでの研究内容(卒論のテーマ)
3. 院進してしたいこと(どの研究室で何をしたいか)
などです.2と3に関してはそれぞれザックリでいいので40秒程度で説明できるようにしておきましょう.

だいたいこんなもんです.本研究科の入試は2年~3年の頃の教科書をまともに演習しておけば大丈夫です.数学A/B,専門2教科,英語それぞれ(おそらく)100点の合計500点満点ですが,英語もTOEIC 740点で80点ぐらいくれますし,数学や専門で部分点もたっぷりくれます.
全部7割取れたら合格できるでしょう.噂では6割が合格ラインらしいです.気負わずに楽しんで入試勉強してください.

私からは以上です.



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