見出し画像

感動した名文 ~チャーチル~

一日一日これ好日、しかも、一日は一日とよりよかった。浮き沈み、冒険と旅行がこもごも起こったが、そこはつねに活動感と希望の幻影とがあった。青年よ、満天下の青年よ、皆きたれ。今や諸君は大戦によって剪みとられた一世代の間隙を満たすべく、従来よりいっそう必要であるのだ。一刻といえども空費できぬ。諸君は人生の前線に立たねばならない。二十歳から二十五歳まで――この間が華なのだ。決して現状に安んずるなかれ、「地球は君がもの、その上の森羅万象も皆君のもの」なのである。進んでこれを相続し、進んでその責務を服せよ。(中略)敵は人道戦線に絶えず集結しつつあるぞ、しこうしてこれを倒すには攻撃一途あるのみ。けっして「いな」と答うなかれ。けっして失敗に屈するなかれ、小成に安んじ、一時の人気に瞞着されることなかれ、諸君はあらゆる過失を犯すであろう。けれども諸君が誠実にして寛仁大度なるかぎり、また勇猛果敢なるかぎり、諸君は世間を傷つけないであろう。世界を失望落胆させないであろう。世界は青年によって求婚さるべきもの、青年によって獲得さるべきものだ。

わが半生


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?