頑張る中学3年生!②〈小説〉〈NS運動会〉(赤組)

※これは、事実に基づかないフィクションです。実際の人物(ラットモを含む)、学校及び部活動、地名などとは一切関係ありません。
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本当にこの球技部の欠点は一つだけ。

4人いる昭和風の顧問のうち一人が、自分はサボりまくり、そのくせすぐに部員に暴力を振るうのだ。

校則によると、部活は顧問同伴でない限り活動できない。
ここで問題になっている顧問は月曜日担当。

しかし、この顧問、中3に何もかも任せ切りで、聞いた話だと空き教室で居眠りをしているそうだ。
そうでなければ、中3を虐める。
成績をボロクソ言うのだ。
来ない方がマシではないか。

この学校では、先生が一人残らず部活に所属(顧問として)している。校則上も、この時間は先生は勤務時間だ。

しかし、この顧問のことをなぜか誰も何も言わない。
取り敢えず僕は理由を探ることにした。
誰一人訴えないなんて、何か理由があると思うのだ。

1日目

今日やってきたのは、全部員60人中34人。この部活で過半数が出席することはまずない。一人ずつ自己紹介をするのかと思いきや。

僕はちゃんと集合時間の4:10にやって来ている。遅刻ではない。
既に部活は始まっていた。取り敢えず暇そうな野球組に混ぜてもらう。

「初めまして。」と声を掛ける。すると。
「初めましては禁句でいこか。」
「え!?これもあかんのん
・・・あ、初めましてじゃない!健二じゃないか!」

昨日同じクラスになったばかりの健二。
6年ぶりに再開した幼馴染だった。

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