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初投稿 アニメ【ヨスガノソラ】感想

【はじめに】
皆さんは物語を見たり読んだりするとき,どのような場面で面白くなるでしょうか?
・真剣勝負?
・明かされる真実?
人によって変わるとは思いますが,これら以外にも数多く存在すると思います.

そんな数多ある場面の中でもおそらく全員が共通する面白い場面があります.それは「人間関係の変化」です.
 
今回取り上げる「ヨスガノソラ」では,その人間関係に焦点があてられた作品だと感じました.

では,ヨスガノソラを見た率直な感想をタラタラと書いていきたいと思います(笑)

【気になる作画】
 今も昔も変わらないのかもしれませんが,最近は作画についてかなり注目されている傾向がある気がするので,記しておきます.
安心してください.綺麗です.以上です.

【独特のアニメ構成とその完成度】
 まず,原作は18禁恋愛アドベンチャーゲーム,いわゆるエロゲです.この手のゲームはご存じの方もいると思いますが,各ヒロインの話をそれぞれ進めていく「ルート」が存在します.これをアニメとする際には,特定のヒロインの物語を選び,アニメ化することが多いのですが,この作品ではなんと全員の物語をそれぞれ再現していました.なお,アニメは全12話です.
「え?どう考えても無理だろそんなの」
見る前の私自身がこの事実を聞いたとしたら,おそらくそう言ったでしょう.

このアニメ,まさかまさかの一人ひとりの物語をたった2~3話で終わらせ,次の回には他のヒロインの物語が始まります.正直驚きました.ただでさえ,ボリュームのある原作ゲームのヒロイン1人のルートを短いアニメに収めるのは大変なのに,全ルートをたった12話に収めるとは思いもしなかったです.
※僕自身の知識不足なだけで,実際には他にもこのような構成があるのでしょうか.少し気になります.

にもかかわらず,完成度は高かったです.展開が早いのは否めませんが.キャラクターの心の変化それに伴う行動はしっかりと描かれていて,不自然な部分はそれほど感じませんでした.ハッキリ言ってすごいです.是非何かを短く綺麗にまとめたいときは,この作品をお手本にして頂きたいですね.

【シーン本来の役割の再限度】
 18禁恋愛ゲームでは言うまでもなく,主人公とヒロインが(肉体的に)結ばれるシーンがあります.その本来の役割は,2人の絆をより深める,またはより深まる様子の演出,そして愛情表現の一種だと思っています.このアニメは18禁ではないため,もちろんそのようなシーンはない...ってあるーー!!
 そう.あるんです.ビックリですよホントに.しかも,ただのご褒美シーンではありません.いやらしい気持ちが殆どわきません.見ていてもとても自然な流れで,美しかったです←何言ってんだコイツ
でも見ればわかります.シーン本来の役割をしっかりと再現していて感銘を受けました.

【穹ルートがTrueエンド?】
 「Trueエンド」とは何か考えたことはありますか?似たような言葉で「ハッピーエンド」という言葉があります.両者は同じと思われている方もいるかもしれませんが,私は違うと思っています.ある記事から引用させていただくと,Trueエンドというのは,(1)「物語の本来あるべき真の結末」と書かれてありました.なので,例え悲しい結末だったとしても,それがTrueエンドになることはあり得るのです.私自身,この考え方がしっくり来ています.
 そしてこの作品では,実の妹がヒロインの穹ルートがTrueルートだと考えています.もう察していると思われますが,血のつながった妹との話なので,倫理的な問題がつけまわります.物語では,2人が本当に幸せになれる場所を見つけに旅立ちそこで終わるのですが,二人が本当に大変なのは物語終了後です.必ずしもハッピーエンドというわけでもなく,しかし,他のルートと明らかに違った終わり方は,正にTrueエンドなのではないかと感じました.そしてこの先の展開を視聴者一人ひとりの想像に託したところに趣を感じ,虚無感を抱かざるを得ませんでした.

【おわりに】
 シナリオ,作画,音楽など,全体的に美しい作品でした.始めから面白いというわけではありません.しかし,話が進むにつれてキャラクターへの思い入れが増すのはもちろん,さらに人間関係が大きく変化していくので,面白さがどんどん増していきました.穹ルートでは主人公の葛藤も描かれているので一層面白かったです.飽き性の私でも最後まで見れたので,見てない方は是非見てはどうでしょうか.
 
引用先
(1)https://kotobaryoku.com/archives/1508


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