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ひなげしのたね

うっかりして、ネットショップで誤発注してしまった。楽天市場で散々比較して、園芸用の土を購入したけれど、10日経っても届かない。

注文後、何日位で届くのかな?と注文履歴を確認してみると、自分では1袋注文したはずが、4袋1ロットだったという悲劇。
そういえば、どうりで高いような気もした。

まだ到着していないから、もしかしたらキャンセルできるかも...とダメもとでショップに問い合わせしたところ、メーカー直送品だったようでキャンセル不可。注意不足、確認不足、自業自得というやつ。

欠品で、注文品がずっと届かなければいいのにと思ったけれど、そうなったら、すぐ届くもの。
翌日、どっしりとした荷姿で到着。

しばらく、使うあてもない3袋を玄関横に積み上げていたけれど、出入りのたびに、自分の不注意を咎められているかのような気持ちにもなるし、もうすぐ年の瀬、すっきりと気持ち良く新年を迎えましょう...と、重い腰を上げて処分に動く。

処分といっても、ごみの日に出すのもおかしいし、かといって近くの公園にまき散らすのも迷惑だよね…粗大ごみとして処分費をかけるのも癪だし...。

ダメ元で、ジモティに挑戦。
初ジモティ。
アプリをダウンロードして、アカウント登録して、0円でお譲りします!と出品してみた。
正直、あまり期待していなかったが、お陰様で、瞬く間に問い合わせが複数届き、この数週間、私を悩ませていた土袋は、必要としてくださる方にお譲りすることができた。
ありがたすぎる。

翌朝、約束したミーティングスポットで、お相手の方と合流できて、私がずるずると引きずるようにして持ち出した3袋の土は、活かしてくれる方のお車に乗って旅立っていった。
大切なことなので、もう一回言わせてもらう。
ありがたすぎる。

「本当に、無料でいいんですか?僕は、お金を出してもいいくらいですが、ありがたくいただきますね。」と、喜んでくださった。
そして、気持ちばかりのお礼ですと、ひなげしのたねをくださった。

”南フランス プロバンス地方 ひなげしのたね” とメモがついている。
ああ、この種を撒いたら、どんな色の花が咲くだろう。
花を種から撒くのは、とてもロマンチック。

土を乗せた車が去るのを見送りながら、この種を撒くには土が必要だな...と感じている自分がいて、切ない。きゅん。



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