見出し画像

在日コリアンの家族達。

お久しぶりです、オーキッドです。

 今回は、少し深いお話ですが、私の家族の体験を元に、在日コリアンの家族達について書かせていただきます。賛成反対など、色々なご意見があると思いますが、在日コリアンの方々がもっと住みやすい日本の社会をこれから創造していくために、大切なことだと思い、書かせていただいています。

在日コリアンとは。

 朝鮮半島出身の、戦前に定住化した人々の子孫を意味する言葉。彼らは、日本で「在日朝鮮人」「在日韓国人」と呼ばれています。現在日本には帰化した人を含め、100万人以上の在日コリアンが存在しています。
 

私の母の実家のお隣さん。

 私の母が育った家のお隣の家に、在日コリアンが二家族いるのですが、彼らは、親戚。一つ目の家庭は、日本名を使っている家族で、子供達は日本の小中高に通っています。一方で二つ目の家族は、朝鮮名を使い、子供達は毎日チマチョゴリ制服を着て、朝鮮学校に通っています。私の母は小学生だった頃、不思議がっていました。見慣れない袴のような服を来ていて、「あの人は何の学校に行っているのかな。」と思っていたそう。両方のご家族に対して、母は彼らを日本人家庭だと思っていたらしいんです。私の母の家族と在日コリアン家族は良い関係で、キムチを作ってくださった度におすそ分けをしてくれたり、度々交流をしていました。

「私は、鈴木ではない、キムだ。」

ある日、事件ではないのですが、印象に残ったハプニングがありました。郵便局の方が私の母のところにやってきて、

「隣の方は、鈴木(仮名)さんで間違い無いでしょうか。」

と聞いたそうなんです。

「はい、そうですが、いかがなさいましたか。」

と母は聞き返しました。すると…

「いや、鈴木さんのはずなのですが、鈴木ではないと言われてしまいまして、ハンコを貰えないのです…」

郵便局の方に自分の苗字は鈴木ではないと伝えた鈴木さんだが、苗字は鈴木で間違いない。あれ?と疑問に思った母は、鈴木さんはもう高齢で、ボケにより、日本名を忘れてしまい、自分の苗字はキム(仮名)だと訴えたのだと推測をしました。最終的に、鈴木さんの家族が後程、ハンコを押したらしいのですが、不思議な話だと思ったのは私だけでしょうか。

多分、その鈴木さんは自分のオリジンを大切にしたんだと思います。


「日本人は何万人も殺したのに…」

10年も前の話なのですが、私の母の友人で在日コリアンの方がいました。ある日、ボソッとその友人が母に

「日本人は韓国人を昔何万人も殺したのに、在日韓国人や在日中国人たった1人が事件を起こしただけで、犯罪者とか殺人犯と見做されるのは不公平だ。」

と言ったのです。母は、衝撃で頷くことしか出来なかったらしいのですが、日本の歴史に強い妬みがある人もいる…しかし、「何故?」と疑問には思いますが、その自分自身の「何故?」を一旦放置し、他の人の考えを受け入れるのも大切だと思います。まず、「そういう意見もあるんだ。」と受け入れ態勢を整え、必ずその反対意見を調べてみることが国際関係に至って重要なのでは?そして、最後に判断するのはあなたですので、納得しなくても全然良いんです。


祖国とのつながり

 ある時、その在日コリアンの友人が、母を文化祭に招待しました。文化祭は、朝鮮人学校で開催され、お祭りのように賑やかだったそう。初めて朝鮮人学校に入った母は、韓国風のお味噌汁を持たされ、教室でゆっくりしていっていいよと言われ、そのまま教室に入りました。すると、

教室、ポスター、文房具、黒板…

校舎は日本っぽかったが、ハングル語で書かれていた文字ばかりで、母は日本にいるという現状を忘れていたそうです。そして、教室の一番前にキム主席の写真が掲げられていました。驚きというより、映画のワンシーンのようで母は感心していました。このように、キム主席の写真を掲げたり、教室全体を朝鮮にある朝鮮学校のようにすることで、祖国とのつながりを感じられるのかもしれないなと私は考えました。


アイデンティティは探して見つけるもの?

 母の知り合いで、日本人とは結婚したくないと思い、在日韓国人と結婚した在日朝鮮人の方がいます。彼は、在日韓国人・朝鮮人と結婚しようというムーブメントで、今の奥さんと会ったそう。彼は、幼少期、朝鮮学校に通っていて修学旅行でマンギョンボン号に乗って、北朝鮮を訪れました。彼は、北朝鮮に行った時、自分の故郷は日本、自分は在日朝鮮人だと気づいたそうなんです。自分が誇りとするアイデンティティは、自分が生まれ持ったものではなく、探して見つけたものなのかもしれません。


まとめ

在日コリアンの方々がもっと生きやすい社会を創造していくために、わたしたちに必要なことはなんでしょう。現在、日本人は、在日コリアンの方々を「日本で永遠に生きていく外国人。」と認識している人が非常に多いです。そして、在日コリアンが祖国(朝鮮や韓国)に対して愛着を見せているのは、民族主義的な考えで、批判をする日本人がいるのが日本の現状です。日本人が在日コリアンを受け入れ、理解するために、私たちができることを私なりに、考えてみました。

1.事実を意識し、受け入れる。

2.固定概念や自分が標準だと思っている基準は狭い思考だと気づく。

100万人以上の在日コリアンが存在するにも関わらず、在日コリアンの認知度が低い日本で、私たちは何ができるのかもう一度考えてみてください。


ありがとうございました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?