感覚で勝つPLO(3) - Raise First In(RFI)

注意:EP RFIレンジは全部無料で読めますが、明確に無料部分>>>有料部分です。もし購入を考慮していただける際には、上記を念頭に「EP RFIレンジだけでも読む価値はあった、投げ銭してやるか」くらいの感覚でお願い致します。

感覚的な部分を分かりやすく言語化したのではなく、感覚をそのまま言語化したという、ポーカー戦略記事としては特に斬新でもない試み。まぁ、曖昧に書いておけば、上手い人から指摘を受けることも減るでしょう・・・「後ろのプレイヤーによる」って表現最強では?

さて、各ポジションのRFIレンジを見ていく前に、まずはPLOにおけるレインボー(rb)ハンドの弱さというか少なさ、シングルスート(ss)ハンドの普通さを認識しておきましょう。

ds:14%、ss:63%、sss:12%、mono:1%、rb:10%

rbのハンドは約10%しかありません。残りの90%のハンドは何らかのスート持ちです。NLHEと異なり、rbは頻繁に配られるトラッシュハンドではありません。稀に配られるトラッシュハンドなのです。

foldしたところで降り過ぎになどなりません。スパッとfoldしてしまいましょう。


EP RFIレンジ

EP RFIレンジは、各ポジションのプリフロップレンジのベースとなるため極めて重要です。いきなり重めの内容となりますが、全カテゴリしっかり把握しましょう。後ろのポジションになる程、どんどん適当楽になっていきます。

まず、ソリューションでは約17%です。しかし、低レートにおいては15%前後あれば十分だと思います。前回の記事で述べた以下3点を思い出し、各ハンドカテゴリを見ていきましょう。

  • EP・MPのRFIレンジではナッツ性+プレイアビリティが求められる

  • EP・MPのRFIレンジは、ソリューションよりTightにすべき

  • 暗記する必要は全くない。考え方と感覚を身に着けることが目標!


①AA

ソリューションでは100%のRFI頻度、rbだろうが何だろうが問答無用でraiseです。特に書くことはありません。

まぁ、最初のうちはAAAx(rb)の弱い部分(9〜6)やAAAAは仮にfoldしたとしてもおそらく問題はないでしょう。多分。


②-1 ビッグペア(KK~TT)

特に初心者〜初級者がプレイ過多になりやすいハンドカテゴリ。イメージ的には、AA>>>>>KK>>QQ>>>>JJ・TTくらいの差があります。

まず、KKは大して強くありません。残念ながら、NLHEのようにAA以外には最強ということもありません。

仮にKスートだったとしてもKK95(Ks)等はfoldしましょう。目安としてはKKBx(Ks)からといったところでしょうか。しかし、最初のうちはKKT4(Ks)等をfoldしても全く問題ないでしょう。

そして、QQになるとかなり絞った方が良いと思います。dsとコネクトしたssだけで十分です。ライン際となるのはQQT8(Qs)あたりでしょうかね・・・。それ未満なら、初級者は間違いなくfoldの方が良いでしょう。

そのQQから圧倒的に弱くなるのがJJ・TTです。

理由としてよく上げられるのは、JJ以下のセットはリバーでナッツにならないからですね。必ずリバーまでに上セットかストレートが存在するボードになります。

もちろん、JT2 6 3と落ちてリバーでxx54が存在するのかという話はありますが、状況によってはKQ54dsとか存在するでしょうし、ナッツ性がQQより明確に損なわれることは間違いありません。

なので、JJ・TTは本気で絞りましょう。はっきり言って、コネクトしたds以外はfoldした方が良いと言っても過言ではないレベルです

EPからJJT9(Js)をfoldするの?という疑問もあるかもしれませんが、私の回答としては「見た目よりも下限に近いハンド。ポストフロップスキルと後ろのプレイヤーによる。初級者はfoldでも問題ないと思う」です。


さて、前回述べましたが、ビッグペアには装備品がありましたね。A+ビッグペアです。このハンドタイプ、本来は別カテゴリにしてもいいくらい性質が変わります。

②-2 A+ビッグペア

さんざん扱き下ろしたビッグペアですが、実はこれらのハンド、結構EQ自体はあるのです(propokertoolsが未だに使えないので特に例示はしませんが)。まぁ、PLOのハンドは全部、それなりにEQがあると言えばあるのですが・・・

しかし、最強ハンド(笑)であるAAに対してEQが死んでいる、プレイアビリティの欠如により3betに対してディフェンスしにくい、ナッツ性の欠如によりビッグポットになった際に難しい決断を迫られる、等の理由によりそのEQを実現するのが難しいのです。

上記の要因を全て解決するのが「A」です。まず、Aを1枚押さえていることで、相手のAAのコンボ数が半減します。そして、AAではなくても相手の3betレンジにはかなりの割合でAが含まれています。そのため、3betを受ける可能性が半分近く減少するのです。

さらに、Aはビッグペアに対してナッツ性とプレイアビリティを付与します。AKQJTのストレートを作る可能性が加わりますし、もしAsならナッツフラッシュを作る可能性まで加わります。

以上の理由により、A+ビッグペアは単なるビッグペアより劇的にRFIレンジが広がります。たとえそれがATTx(rb)であっても、です。

AKKx:ほぼ100%raise
AQQx:ほぼ100%raise
AJJx:90%raise、rbなら8がボーダー
ATTx:80%raise、(Asss)の弱すぎる部分や、(rb、A以外のss)のコネクトしない部分はfold

まぁ、それでもプレイしにくいと感じるようなら、AJJやATTの下位部分を切るのは全然ありです。

ぶっちゃけた話、NLHEのKKにあたるハンドはKKxxではなく、AKKxな気がしますね・・・


③ABBx

As(ss)以上なら、それだけでナッツ性とプレイアビリティが確保できているので、全部raiseです。ソリューションではKs(ss)でも大体raise可能ですが無理をする必要は全くありません。

As(ss)じゃなければ、Bとxのギャップを確認して、以下の基準に当てはめてみましょう。

  • ss、Aのsss→2gapまで許容

  • sss→1gapまで許容

  • mono→fold


④Aランダウン

まず、As(ss)が足切り基準となります。As(ss)未満は全てfoldして問題ありません。

「じゃあ、As(ss)以上ならどこまでraiseしていいの?」という疑問への回答が正直な話、難し過ぎるのですが・・・

ソリューションでは、dsなら1ギャップでもほぼ全部(後述)raise可能で、ギャップなしのAs(ss)も大体raiseできます

しかし、実際の判断は自分のポストフロップスキルと後ろ(特にBUまで)のプレイヤーを見て決めた方が良い、というところでしょうか。

ちなみに、ソリューションでもA432dsとA532dsはfold(!)です。このカテゴリのハンドをプレイする際には、そのことを思い出しましょう。前回述べたとおり、Asがあって中堅クラス、dsでもそれなりに強い程度です。

ハンドが配られたら、自分のプレイヤープールとポストフロップスキルを考慮して、raiseが本当に+EVなのか自問しましょう。私自身は(後ろのプレイヤーを確認してから)下の部分はfoldすることの方が多いです。


⑤ランダウン

ランダウン自体は非常に多岐に渡るハンドカテゴリですが、EPからraise可能なハンドは相当に絞られます。理由はもうお分かりですね?プレイアビリティが高くともナッツ性が低いから、です。

一応、ソリューションではパーフェクトランダウンならdsやssは最低ランク以外、raise可能ではあるのですが・・・下の方を切って全く問題ないと思いますし、実はドミネイトの関係で9876(ss)とかがfold寄りだったりします。

実際の判断は自分のポストフロップスキルと後ろ(特にBUまで)のプレイヤーを見て決めましょう。

1ギャップになると、もうほぼアウトです。KQT9やKJT9のKs、QJT8やQT98のQsがボーダーラインとなります。


⑥ダブルペア

dsなら全てraiseで良いと思います。しかし、ss以下なら慎重になりましょう。

AA・KK・QQはrbでも全てraiseできますが、JJ以下ならスートかコネクトのどちらかは最低限必要となります。


⑦その他(ミドルペア、ローペア、2Holdemハンド、他トラッシュ)

基本的にfoldです。もちろん、トップクラスのハンドの中にはソリューション的にraiseできるハンドもあります。

しかし、勝てないうちはトップクラスの中でもdsのみ「+EVなのか正直分からないけど、ポストフロップの練習と割り切って仕方なくraiseするか」くらいの感覚で参加しましょう。

いくつかハンド例を挙げますと、A+MLペアds、8876ds、AKやAQ+コネクタのdsあたりはraiseしても問題はないでしょう。


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