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やりたいこと

ガンが見つかり少し落ち着いてからの
この一年、やりたいことをやりました

捨てたい物を捨てて
会いたい人に会って
行きたい所に行って
読みたい本を読んで
学びたい事を学んで
食べたい物を食べて
買いたい物を買って

観たいものだけを見
聞きたい音を集めて
触れたい物に触れて
作りたいものを作る

だけどね
なんでかわからないけど
空しさが募るのよ
思い通りに行けば行くほど
虚しさが募るのよ

こんなことだけで
人生が流れていていいのか

予定調和のイメージ通り
願いは全部叶ってしまう

日々、困っていることはあるのに
そこから目を背けるためにやる色々
ヒマが怖くてそこを埋めるための夢

やりたいこと
という檻の中から
抜け出せない焦燥感

病気になることで
世間というゲームから一回退場を宣告され
せっかくそこですったもんだして
積み上げてきた何かがバラバラと崩れる

まぁまぁまぁ
大丈夫大丈夫
ゆっくりしな
あんたなんて居なくても
アタシらでご機嫌にやってるから

うんうん
全然なんの問題もないから
一切、心配しなくていいから

とでも言われているかのように
誰からもちょっとだけ距離を取られて
誰の人生にも真剣に関われなくなって

そうこうしてるうちに
だんだん人もいなくなって孤立し始めるから
本当の意味での退場に備えないとな
なんて気分になる

なんだかな

そしてこんなことを言いながら
もういいよねー十分だねー
こんなもんだよねーと
この安楽の地でヌクヌクしてる自分がいる

まぁそもそもずっとこの世界のゲームに
入場できてたかどうかも怪しいし
ずっと変わり者として隅に追いやられて来たけれど

なんだかな
もっとこう 命 燃やしたいな
そうもっと 命 燃やし尽くしたいな

趣味とか
やりたいとか
そんな生半可なことじゃなく

この命全部丸ごと投げ出して
やらねばならぬ我こそが!みたいなことに
(そんなことは全然なくていいから)
没頭してアホになってボロボロになって笑いたい

やりたいことだけやる人生なんて
ずっと冬の寒い夜に38℃の湯に首まで浸かって
あったまらんから全然、
外に出られないみたいなもんやと
ここ最近、思うのですよ はい

どっかで聞いたことのあるようなユメや
誰かに自慢したいがためのモノや
すごいねーと言われるためのコトはいらない

誰もまだ見たこともない世界へ
一緒に冒険をしたいのよ
うまく行こうが行くまいが
そんなのどうでもいいからさ

だから混ぜてくれ
なんかオモロイことに混ぜてくれ
だから混ざってくれ
オモロイことやるからどうぞ
本気で混ざってくれ

アタシはここに生きてるよ
まだまだここに生きてるよ

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