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うぬぼれ自作ボドゲ紹介~第三回 双六なんて運ゲーだ・改~


閲覧ありがとうございます。ボドゲ工房Rのランブンです。

今回は『双六なんて運ゲーだ・改』について記事にしていきます。

【ゲーム概要】

・ゲームタイプ
双六系
2~6人プレイ
30~60分程度

・設定
「本日は双六を作ってきたのですが、ついうっかり“マス”を配置するのを忘れてしまいました。待たせるのも何ですから、皆様に“マス”を配置しながらゲームを進めていきたいと思います。」

・システム説明
何も書かれていないマスに各プレイヤーがマスの効果が書かれた“マスカード”を配置しながらゴールを目指す。ダイスは人数+1個を同時に振り、ゴールに近いプレイヤーから“マスカード”を配置、遠いプレイヤーからダイスの選択を行う。これを繰り返しゴールしたプレイヤーが現れたラウンドでゲーム終了。同ラウンドにゴールしていたプレイヤー全員が勝利となる。
“マスカード”は配られた3枚の中から一枚を選択し、裏向きに置く。“マスカード”には良い効果と悪い効果があるため、誰が何を置いたかの駆け引きが楽しい。しかし、“マスカード”のカードパワーが高いため混沌とした展開になりやすく、最終的にはバカゲーの様子を呈す。


【制作意図】

元々「双六で駆け引きができないか?」という構想があった。

その後いわゆるバカゲーの制作を行いたいと考え、最終的に

「バカゲーだけどそれなりに駆け引きを楽しめるゲームを作りたい」

という制作目標となり、双六で駆け引きを行う構想をバカゲー寄りに調整していったという経緯である。
ダイスを同時振りにしたのは、単純にダウンタイムを減らすのと運の要素を減らすためである。それに伴い“マスカード”配置はダイス選択と逆順とした。これによりシステム自体はかなり駆け引きの要素が高くなり、カードの内容によってガチゲーにもバカゲーにもできるような形となっている。
“マスカード”の内容に関しては以下の方針に合うように行った。

①中途半端な内容のカードは作らない
基本的にバカゲーであるため、カードの内容にはサドンデスが含まれる。そのようなカード群の中に中途半端なカードが存在するとゲームが無意味に薄味となるため、あえて極端な効果のカードデザインを集めた。

②カード内容はゲームシステムに関係するもののみに絞った
バカゲー感を出す手法を分類すると大きく2種類であると考えられる。一つは

バランスを著しく崩壊させる手法

である。例としては「あなたはゲームに敗北する」「あなたはスタートに戻る」「ゴールとスタートの位置を入れ替える」といった、ゲームシステム内で理不尽を起こさせる手法である。この手法のメリットは、ゲーム性の担保が行いやすく面白さが笑いのセンスに左右されないことである。逆にデメリットはゲームシステムがしっかりしていないと、すぐに運ゲーと化したり理不尽なだけで全く面白くないゲームになったりすることである。

もう一つは

ゲームと無関係なところで笑いをとる手法

である。後者の例としては「あなたは自身の恥ずかしい過去の話をしなければならない」「ターンの初めに『創英角ポップ体最高!』と叫ばなければ敗北する」「単純に面白いイラストが描いてある」など、ゲームシステムとは全く関係ない所で罰ゲームや制限をつける手法である。この手法のメリットは、ゲームのテーマが面白ければゲーム性がしっかりしていなくても面白くできる可能性があるということである。逆にデメリットは、面白さにセンスや時代の流れを読む力が必要であることである。

今回は元のゲームシステムがしっかりしていることから、前者の手法を採用し逆に後者の手法にあてはまるカードを極力減らした(“マスカード”50種のうち後者の手法は1種類のみ)

また、サドンデスレベルの理不尽なカードを採用し、なおかつ一試合の時間がそれなりに長いということを鑑みて、ゲームに敗北しても復活できるチャンスを残して全てのプレイヤーが最後までゲームを楽しめるような設計を行った。
このような設計を行うことにより

理不尽だがシステムとして面白いバカゲー

の制作を目指した。


【問題点や改善案】

試合によって面白さに振れが大きい。また状況によってゲームが長引いてしまうこともある。これはバカゲー制作には付き物だと考えられるが、カード内容を見直すことにより改善できる可能性は残っている。とくにゲームが長引く問題は考えなければならない問題だと考えられる。元々バカゲーにしてはプレイ時間が長く設定されており、それがより長くなってしまうとグダグダになることが多くなるため改善したい。ゲーム性を担保できているので緩和はされているが、結局は理不尽を受け続けるゲームなので、あまり長いと楽しい時間より苦しい時間の方が長くならないようこれから調整をしていきたい。
また、基本ルール自体は簡単だが、カードの細かい処理が難しくなってしまっている。元々強制的にゲームエンドをさせるための“死神”という制度と、最後までゲームを楽しめるための“復活制度”を無理に両立させようとしたからであり、ここは改善の余地が大きいように考えられる。大幅な変更となるため大変であるが、ゲーム自体に将来性を感じるため行う価値は高そうである。

【現状の進捗状況と今後の展望】

まだテストプレイ段階。またゲームシステムはそのままにしてカードの内容や細かいルールを変更することによりガチゲーにもバカゲーにも出来るため、今後改良した両パターンの試作を行っていく予定。他の自作ボドゲの進捗や完成度にもよるが、来年(2021年)あたりに発表できる可能性がある。

【最後に】

今回は『双六なんて運ゲーだ・改』の記事を書かせていただきました。バカゲーの制作経験は少なく作った時は不安でしたが、自身の良さが出たデザインができたと思います。ただ出展を考えるともう一段階クオリティをあげたいと考えているため、今回のアウトプットを活かして試作していきたいです。

以上で今回は終了となります。最後までお読みいただきありがとうございました。次回もお楽しみに。

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