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厚顔無恥なので『チキン・ラン』の戦術解説をします~二章:イベントカード解説~

一章:ゲームの本質と序盤の方針
★二章:イベントカード解説
三章:交渉テクニック集
四章:数値で考える『チキン・ラン』

【この章のポイント】
・「イベントカード」使用方法の幅を広げたい人向けの記事
・発想によって使用方法は無限大

閲覧ありがとうございます。ボドゲ工房Rのランブンです。本章では『チキン・ラン』をプレイする上で欠かせない「イベントカード」の使用方法について解説していきます。『チキン・ラン』をプレイして「他のプレイヤーはどんなプレイングや交渉を行っているのか」が気になる人に是非とも読んでいただきたい内容となっておりますのでよろしくお願いいたします。
それでは本題に入ります。
なお、「使用難易度」は3段階で☆が多いほど扱いが難しいという意味です。

下克上

使用難易度☆

その名の通りトップを目指している人に対して非常に有効なカード。使い方は大きく2通りで

・トップ争いの時に発動して相手の算段を崩す
・「6」のカードを持っている人に対して交渉する(お金をせしめる)

が考えられる。どちらにしても用途がシンプルで分かりやすく場面を選びにくいため使用しやすい。弱点としては「6」のカードの行方によって効力が大きく左右されること。手札に無用なカードがあると知られるとそれだけで立ち回りにくくなるので「6」の在処が分かってから動き出すと良い。

大混乱

使用難易度☆☆

全プレイヤーの手札を入れ替えるという大胆な効果だが、使用するタイミングは意外と繊細さが求められるカード。また、ゲーム中は常にこのカードの存在は考えていなければならず厄介なカードでもある。数の大きいニワトリカードを購入した人をターゲットに発動および交渉を行うのが基本だが、「1」や不要なイベントカードを安く仕入れてから発動することによってより良いニワトリが来るようにするのも手である。このカードはランダム性が高く自身の手札を1枚失うので、下手に使うと中途半端な数のニワトリが手札に来て無駄な損失を生む。状況によってはゲーム終了時まで使用しない方が良い場合もある難しいカードである。

裏取引

使用難易度:☆☆

効果自体は自己完結しておりシンプルであるが、有効な場面が少ないのが難点なカード。また、自身が不要な場合に他の人に売ろうとしても、ニワトリが多い人はトップを狙っているため、少ない人はそもそも有効に使えないために売りにくいのも難しい。持っていても相手には何のプレッシャーにもならないのも厳しい。と、ここまで悪い点ばかり書いたが、

・トップを狙っていたが勝てそうにない
・中途半端な数のニワトリを持っている
・すでにパス権を使用してしまっている

という状況に置いては無類の強さを誇る。さらに周囲に影響を与えない効果であり、かつマストカウンターであるかの判断が難しいため想像よりスルーされることが多い。とくにパス権が無い状況で使用すると、相手からは「デメリットが無いから使用した」のか「使用しなければ負けるから使用した」のかの判別がつかないので有効である。
使用法のコツとして、全てのカードを捨て札にせずに1枚残すというのがある。これは、1枚だけカードを残すことにより周りのプレイヤーが“チキン野郎”になるリスクを考えなければならないからである(手札を全て捨ててしまうと相手は「1」だけ持っていれば“チキン野郎”を回避できてしまう)。

情報収集

使用難易度:☆☆☆

圧倒的な“情報アドバンテージ”を得ることができるカード。恐らくイベントカードの中では最強クラスのカードで、特にゲーム終盤の弱っている相手に発動するとそれだけでゲームエンドまで持っていくことが出来るほどのポテンシャルを持つ。しかし、このカードだけ所持金やニワトリを増やせるわけではないため非常にセンスの問われるカードでもある。ただ、適当に使っても多くの“情報アドバンテージ”を得ることができるため、とりあえず使ってから考えるでも問題ない。
PS
身内環境で、“自分がトップを取りたい”という時に周りの人に「トップ狙っている人~?」と聞き、手を挙げた人に対して発動して風上に立つという戦法が多く取られた。その結果、質問されたときにトップを狙っていなくても手を挙げ、相手に「情報収集」を空打ちさせるという対策行為が見られた(この嘘は交渉に絡んでいないためルール上問題ない)

緊急開場

使用難易度:☆☆☆

ゲームの根幹である「5分間の交渉時間」というルールに介入してしまうカード。理想の発動タイミングは挙げればキリがないが、それを狙うと失敗することも多い難しいカードである。そのため、ある程度自身の手札が整ったら「自分も少し損する代わりに相手に大きな損をさせてやろう」くらいの気持ちで発動した方が無難である。また、交渉の初めに使用すると高確率で無効化を使用されるため、他のイベントカードを通しやすくなるという側面も存在する。ただし、この場合は無効化されなかった時のリスクが大きいので注意が必要である。

疫病

使用難易度:☆

プレイヤー全員の手札を捨てさせるカード。主にトップを狙っているプレイヤーに損失を出させる用途になるが、あえて自身の手札を減らす、捨て札から情報を得るなど副次的な効果も多い。基本的にゲーム中盤~終盤にかけてはいつ使用しても効果を発揮してくれるため比較的簡単に扱える。また、トップに対して影響の大きいカードであるため交渉を行いやすいのも良い点である。逆にゲーム中は常に警戒しておかなければならないカードの一つでもある。「大混乱」と真逆の対策を取らなければならないので注意が必要。

無効化

使用難易度:☆☆

全てのイベントカードを無に帰し、相手の計画をズタズタにするカード。強力であることは間違いないが、あくまで守りのカードであるためこのカードではアドバンテージを稼げないことには注意。イベントカードはトップを狙う人を狙い撃つカードが多いため、自身が使わないときはトップを狙う人に売りつけるのが吉である。

最後に

今回は「イベントカード」について解説させていただきました。ただ、これらは一例に過ぎません。これらのカードはプレイヤーの発想力によっていくつもの用途が生まれるはずです。今回の記事をきっかけに「こんな使い方があるんだ、それじゃあこんな手はどうかな?」と選択や発想の幅を広げていただけたら幸いです。また、私自身まだまだプレイヤーとして未熟なので、ここに書かれている用途以外で新しい使い方を見つけたという人は是非ともコメントを下さると嬉しいです。

本章はここまでとなります。次回もお楽しみに。

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