西武・蛭間拓哉が1軍合流、12球団ワースト打率の打線に刺激! 5年目左腕浜屋将太も、登板すれば3シーズンぶり
12球団ワーストというよりはプロ野球史上最悪クラスの貧弱打線だ。「野球は投手力」という原則すら無力化してしまうというある意味偉業。去年山村、渡辺健といった若手が出てきかかったが、往年のような強力打線を形成するにはまだ時間がかかる。だから今年の西武は「新外国人次第」だと思っていた。文字通りの意味で。
その「新外国人」がこの通りなので、その通りの戦績になっているのだ。今の投手力であれば3点取れば戦え、4点取れば有利に戦え、5点取れば勝てる。それでこの状況なのだから「NPBの一軍のリーグ」に参戦して良いレベルではない。
こういう火の車状態の一軍に、首脳陣全員一致で「上で使うべき」と言えるレベルにはない若手を一軍に上げるのはあまり好ましい事ではない。ただブレイクする選手というのは、こういうチャンスをモノにするものなので、蛭間自身が「持っている」選手だったら良いなとは思う。
ファンは「若手」が大好きなので、若手を「辛抱強く使え」という。しかし首脳陣にしてみればその選手がまず「辛抱強く使」えるレベルに達しているかどうかが問題なのだ。松井稼頭央監督の売り出し中の頃がそうだったが、当時日ハムファンだった私から見て正直怖さはなかったものの、時折放つ打球の勢いとか、脚とか肩とか、断片的なところに「いずれ怖い相手になるんだろうな」という予感はあった。
辛抱強く使われる若手は、結果はともかく最低限そういうところを見せないといけない。金子、源田、外崎、古賀がベストな状態で、打てる新外国人が最低一人中軸に鎮座し、休み々々使うおかわりさんらが彼をしっかりフォローする、という体制ができてようやく戦える。
昔の西武は戦力にならない外国人選手を連れてきた渉外担当にもしっかり責任を取らせていた。「日本の投手に慣れさせる」目的ならそれは二軍でやってくれと思うのだが、ようやく決断したわけだ。西武のスカウティングは凄いと今でも思っている。やるべきことをやれば、暗黒は抜け出せる筈なのだ。
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