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日本勢、中南米の大会に参戦 監督はラミレス氏―野球
プロ野球のヤクルトや巨人などで活躍したアレックス・ラミレス氏が監督を務める新チーム「ジャパンブリーズ」は29日、来年2月にメキシコで行われる中南米の国際大会、カリビアンシリーズに参加すると発表した。
日本勢の参戦は初めてで、国内の社会人や独立リーグのチームから派遣された若手選手で試合に臨む。
カリビアンシリーズは、ドミニカ共和国などのウインターリーグ優勝チームが参加する歴史ある大会だが、日本での認知度は低い。横浜市内で記者会見したラミレス氏は「私が監督を務めることで、少しでも注目を集められたらいい。米大リーグのスカウトも来るので、若い選手が世界で活躍するチャンス」と語った。
すべてがサラリと書いてあるが、少し違和感を感じた。カリビアンシリーズと言えば、参加国のそれぞれトップリーグの優勝チームが集う大会で、非常にラテン的ノリな熱狂の中で地域No.1を決める、メジャーリーガーの主産地である「中南米」最高峰の大会だと認識している。
特にメキシコの代表を輩出するLMPはメキシカンリーグより格上と言われ、競技レベルでも人気面でもMLB、NPB、KBOに次ぐ「世界第4のプロ野球リーグ」とか言われていたと記憶している。
そんな大会に日本から「社会人や独立リーグ」の選抜チームを派遣するというのが単純に失礼に当たらないかと思ったのだ。よく気前よく受け入れてくれたものだと。国と国の戦いであればどちらかが格上でどちらかが格下という「定評」はあるが、親善試合の類ならともかく公式戦・選手権試合の場ではお互いベストメンバーで臨むのが世界の「仁義」だと思っていた。
LMPには「オフもプレーしたいメジャーリーガー」もいる。ベネズエラのLVBPは野茂他日本の有名選手がプレーしていた事がある。そういう猛者の集まりにアマチュアやインディーズの選手を派遣して良いのだろうか。通用するとかしないとか、競技レベル以前の部分がどうしても引っ掛かってしまうのだ。
それと、誰がこのチームを結成したのかという経緯がすっぽり抜けており、コメント欄にはラミレスが発案しチームを結成した前提で意見している人がいる。その通りなら良いが、知らない人の方が多いのだから「ジャパンブリーズ」が何なのか先に明記するべきだろう。
私は以前からセ・リーグとパ・リーグがそれぞれ独自の「行事」を行い、それを伝統として育てる事を望んでいて、特にパ・リーグの「東西対抗試合」などは終わらせてしまった事を今も惜しんでいる。
日本人選手がメジャーで活躍するようになったことで日本のファンもいくらかメジャーの選手に詳しくなったが、メジャーリーガーの「登竜門」のような存在であるラテン野球の事にまでは詳しくない。だからラテンの強豪と「定期戦」を行う事で日本のファンはあちらの事を身近に感じるし、そもそも日本に来る外国人選手の多くがあちらの人なのだから、情報が増えればファンの期待も具体的なものになる。「あの時のあの選手か」と。
メジャーとNPBの「公式戦」はいっこうに実現しないが、ラテンの代表と定期戦を行ない、伝統とする事はできる。
具体的にはセ・リーグとパ・リーグのどちらでも良いから、選抜もしくは複数チームの混成、あるいは前年の優勝チームがカリビアンシリーズの優勝チームを招いて親善試合を行う。時期的にはこちらのオープン戦の開幕とほぼ同時期が良い。カリビアンシリーズが終わるのがちょうど2月上旬だから。たぶん選手の契約が「カリビアンシリーズまで」という問題はあると思うが。
それがラテン野球界とのリスペクトある付き合い方だと思うのだがどうだろうか。そもそも「ウインターリーグへの若手の派遣先」だったらオーストラリアのABLが今は定番なのだから。ラテン野球を同列に扱って良いとはあまり思えないのだ。
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