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【アンリミテッド:サガ】7周クリア感想

はじめまして。こういった記事を書くのは初めてになります。ラナです。
このたび、アンリミテッド:サガを全主人公クリアしまして、あまりに言いたい感想が多かったので、このような記事を書きました。

はじめに

このゲームは、「人を選ぶ」とされているサガシリーズの中でも、さらに毀誉褒貶が分かれるものとなっています。
プレイしていくとわかりますが、このゲームは決して神ゲーと呼ばれるような完成度の高い、誰でも楽しめるような作品ではないです。
しかし、私はアンサガを7周クリアしてなお、まだまだ知らないことのある、奥深いゲームだと感じております。
ここでは、ゲームの様々な要素から、7周クリアの感想を書き起こしてみようと思います。

1.音楽

このゲームをクソゲーと言ってはばからないような人々でも、音楽を貶しているのはあまり見かけないような気がします。それもそのはず、このゲームはサガフロ2から引き続き浜渦正志氏が作曲を担当しており、名曲揃いとなっております。
以下、個人的に特に好きな曲を書いてみました。URLはYoutubeのスクエニミュージックのものです。違法アップロード紹介にならずに推し曲をアピールできる、いい時代になりましたね。

・キャッシュのテーマ
 各主人公のテーマ曲は全曲好きなのですが、特に個人的イチオシはキャッシュ。穏やかで芯が強いキャッシュを象徴するようなテーマ曲で、落ち着きと癒しを与えてくれます。


・バトルテーマEX
   バトルテーマⅠももちろん大好きですが、バトルテーマEXはより「これ通常戦闘曲なの?!」感が強くて印象強いです。サガフロ2で「Feldschlacht III」を初めて聴いたときみたいな感じ。

・BT Ver.AG
 ヴェント編のラスボス前座曲で、個人的最推し曲。ラスダン・ボスの雰囲気と共にマッチした曲で、静かに燃えるカッコいい曲です。ボスは弱かったけど!

・天翔ける翼
7人シナリオを全てクリアしたときのみに聴ける特別な曲。曲単体としても素敵な曲なのですが、やはり7人クリアした達成感と共に聴くこの曲は段違いに良いです。ゲーム中ではフルでは聴けないのだけが残念ですね。ラストのサビもめちゃくちゃ良いのですが。


2.シナリオ

いつものサガみたいな感じです。テキスト量は少ないながらも読ませる感じ。
エンディングが結構あっさりとしたキャラも何人かいるのですが、「THE END」で終わるシナリオがあるようなシリーズ作品の一つですし、そこまでは気になりませんでした。ルビィ編のエンディングは驚きましたが。
ただ、前作のサガフロ2みたいなのは期待しないほうがいいです。系統としてはサガフロ1が一番近いと思います。
シナリオとして面白かったのはローラ編とマイス編。(ローラとアンリ、マイスと銀の少女の関係性いいよね)世界観の説明をしているのはほとんどルビィ編のみです。(マイス編も少しだけあります)
サブシナリオは基本的に主人公キャラ毎の分岐はありません(主人公毎に挑めないサブシナリオはあります)が、いくつか主人公毎にセリフが異なるシナリオもあり、無人城を各主人公でクリアするのが地味に楽しみだったりしました。

サガシリーズ名物のオモシロ選択肢も健在

各シナリオ毎の難易度はかなりばらつきがあります。サガフロで初手クーン編を選ぶと大変!どころの騒ぎではありません。
ジュディやヴェントはまだとっつきやすい方ですが、アーミックやマイスはシステムに慣れる前に選ぶと泣きを見そうな難易度になっています。
といいながら、別にとっつきやすいシナリオならサクサククリアできるというわけでもありません。1周目をジュディでプレイした私はあるシナリオで無限に沸く山賊を待機を駆使しながら延々と倒しては、全然クリアできずに2日くらい絶望してました。結局解体真書を見てクリアしましたが。心が折れそうになったら素直に攻略情報を見てよいと思います。大変なので。

3.キャラクター

ここが一番、個人的にアンサガで好きな要素だったりします。
PC・NPCともにセリフが少ないながらも個性があり、基本敵キャラを好きになることはあまりない自分でも、各主人公毎のボスキャラも全体的に好きだったりします。
キャラクター毎の性能差は結構あり。やたらなんでもできる上に、LPが高くタフなキャラがいる一方で、武器攻撃や術能力に特筆すべきものがなく、LPも低めのキャラがいたりもします。でも別にあまり強くないキャラを入れてもクリアはもちろん可能。
主人公固定・残りは各主人公ごとにいる候補のキャラクター8人から6人を選ぶ・各キャラクターは2つのシナリオでのみ候補になる(例外あり)な仕様なので、いろいろなキャラを自然に使いやすい仕様となっています。私は7周のうちで、各キャラクターを1回は使ってクリアしました。なんだかんだ、メインに一度もかかわってこないキャラも含めて全プレイアブルキャラクターに愛着がわきました。
特にお気に入りのキャラクターはジュディゴージュサファイア。
ジュディは最初に選んだ主人公なので愛着があるのも確かですが、10歳の女の子とは思えないほどメンタル強いのが好み。ゴージュはジュディ編の第一印象最悪なのにじわじわ魅力が見えてくるスロースターター(?)なキャラクター!サファイアはマイス編で見た目に反して結構積極的にいろいろやってくれるところが好き。ルビィ編でのいいお姉さんなところも。
アンサガはサガシリーズで初めてボイスがついた作品で、戦闘中、様々な場面で喋ってくれます。ラスボスと対峙したときに喋るセリフをきくことがひそかな楽しみだったり。
7周クリアしたら、誰でもひとりかふたりは好きなキャラができるんじゃないかな、と思えるほど魅力的なキャラの数々でした。


4.リール

アンサガはよく、「リールシステムがとっつきにくい!」みたいな意見を見かけます。気持ちはわからなくもないですが、これは本当に理解と慣れが必要なシステムとなっています。
アンサガでは、探索中・戦闘中関わらず、何かしようとするとリールで判定することが多いです。
戦闘中のリールは、使用する武器のパネルレベルに従って固定のリールが回ります。序盤のパネルレベルが低いときは、狙ったところで止めるのは難しいですが、L3以上のパネルが出れば比較的楽に狙え、特にL4パネルが来ればほぼ狙いのパネルで押せます(例外技はありますが)。目押しというよりは音ゲーに近い印象です。
探索中は、宝箱のカギや罠を外すとき、道端の落とし穴やトゲトゲををよける場合などに回ります。こちらは覚えゲーで何とかすることは難しい上に、リールがたまに滑るので、狙いのマスで止めるのは慣れていても難しかったです。宝箱が爆発しても笑って許すメンタルの強さが必要かもしれません。
戦闘中のリールはプレイヤースキルよりも慣れ、これだけは伝えたいところでした。

5.戦闘

HPが0になっても戦闘不能にならず、普通に行動できる一方、HPが減ると攻撃によりLPが減りやすくなり、LPが0になると戦闘不能になってしまう、という歴代サガシリーズの中でも一風変わった特徴を持つバトルシステム。(前述しましたが、なにか行動するたびにリールが回るのもかなり変わってますね)
その特性上、味方キャラが少ない序盤が結構しんどく(二人旅でいきなりサーベルタイガーとか出てきても勝てないよ!(勝てなくはないらしいが無策では厳しい))、仲間が増えれば多少は楽になる印象です。(ラスボスは平気でこちらのLPを削ってくるのでかなり強いですが)
最終的には武器攻撃が術攻撃よりもHP・LPともに削り性能が高くなるので、防御バフを最初に入れてから武器攻撃で削るのが基本方針となると思います。術の習得も術習得用の魔道板というアイテムを引くところから結構大変で、術習得自体も戦闘回数を重ねて少しずつ進める形式なので技と比べると少々敷居が高めです。

先人の知恵を借りれば、一応L4魔道板も引きやすくはなっています


ただし、術合成パネルを引ければ話は別で、合成術はうまく使えれば、武器攻撃の2倍くらいのダメージが与えられるようになったりします。初めてクリムゾンフレアを見たときは演出の派手さと4桁ダメージで二重に驚きました。ほかにも、全体に麻痺を撒けたり、石化で敵を一撃で倒したりとやれることが一気に増えて楽しいです。7周して術合成1回しか出ませんでしたけど。

7周して1回だけ出た術合成


ミンサガではかなり術合成のハードルが下がりましたが、アンサガの術合成はハードルが高すぎるのでミンサガくらいの難易度で正解だと思います。手持ちの術を混ぜて新しい術を作るシステムは面白かったです。結構解体真書やら攻略wikiを見ながら作成、にはなってしまいましたが。
最初は戸惑った戦闘システムですが、慣れれば楽しめました。


6.システム(大体リマスター要望)

ここまでざっくりとメイン要素を振り返ってきましたが、これはリマスター(あるのか?)では何とかしてほしい!っていうところを箇条書きでいくつか。

・冒険中セーブ。中断セーブしかないのですがなかなか不便。(占いとかでリセマラさせたくないのはわかりますが)ミンサガみたいに冒険中はクイックセーブしかできない、くらいの仕様がちょうどいいのでは?と感じました。テトラフォースの希少性が薄れるから厳しい、のかもしれませんが。

・鍛冶屋システム。うまく使えば強力な武器や装飾品、盾が作れるのでお世話にはなるのですが、リセット前提の仕様になっています(解体真書でもリセットの使用を推奨されていたはず)この仕様のおかげで、プレイ時間として記録されない時間が相当時間出ています。もう少しだけでいいからリセゲー要素薄いといいなぁと思いつつ、リセットしまくりながらダマスクスを作っていました。

これも作るのが大変なビルキース。めっちゃリセットした。


・術周りのシステム。戦闘の項にも書きましたが、術を習得するまでのハードルの高さに、術合成パネルの出現率の低さも相まって、術を戦闘で活躍させることのハードルが高くなっています。術合成を引く前は、ピュリファイがあると便利だな、くらいに落ち着いてしまっていました。何も気にしなくても1周に1回は出てくる、ぐらいには術合成が引きやすくなるくらいになるといいなぁと思いました。本当に術合成をうまく使いこなせると楽しいので!

・説明書。説明書なのになんも説明してない、は嘘ですが。真っ先に詰まりそうな要素はあんまり説明してないです。このゲームは特に丁寧な説明が必要なゲームなんですけどね。解体真書は攻略本ですが、最初の方のページは、それこそ説明書に書かれているべきな基本的な説明が色々と書いてあったりします。解体真書だけあればいいのでは?となってしまいました。そういえば最近のゲームは説明書が付かないことが多いですが、もしこのゲームがリマスターされることがあったらどうするんでしょうかね。可能性は低いかもしれませんが、どう対処するかは気になります。

おわりに

アンリミテッド:サガは、文句も魅力もたくさんあって語りつくせない作品だと思います。
全体的なシステムの説明不足、PS2でしかプレイできないという環境もあり、サガシリーズファンでもプレイ人口が少ない印象がありますが、ハマる人にはハマる、深みのあるゲームです。音楽やキャラクター、世界観も魅力的です。
もし、これからアンサガをプレイしてみたい!という方がおりましたら、解体真書をそろえてからのプレイをお勧めします。大体のことは説明されていますので。
移動したいときは右スティックを動きたい方向に長押ししましょう。はしごを登りたいときは十字キーの左右ではしごを選択しアクションだ!(とりあえず真っ先に詰まりそうな要素アドバイス)
もちろん、好き/嫌いはかなり分かれるゲーム性ではありますが、一人でも多くの方がアンサガを楽しんでプレイしていただけると陰ながら嬉しく思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。それではまたどこかで。


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