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ラッシュデュエルの基本(OCG勢向け)

7月に発売されるヒーローストラクをきっかけにラッシュデュエルをはじめようという方も多いんじゃないかと思います。
ラッシュデュエルはOCGの基本知識があればほぼすぐにルールを覚えられるので、新しくカードゲームを始めるにあたって『一からルールを覚えなければいけない』というハードルをすっ飛ばして、手軽にまた違った遊戯王の体験ができる最高のゲームとなっています。

ここではOCGとの違いや独自のシステム、ゲーム性について解説します。
有料部分無しです。


①OCGとの違い:基本情報

1.メインフェイズ2は無し

各フェイズ移行は以下の通り。
【ドローフェイズ】→【メインフェイズ】→【バトルフェイズ】→【エンドフェイズ】
メインフェイズ2がないためバトルを行ったらそのままターン終了となる。

2.毎ターン5枚ドロー

ラッシュデュエルではドローフェイズのはじめに手札が5枚になるようにドローする。毎ターン返し返されの逆転劇が起きやすいこのゲームの醍醐味である。
手札が5枚以上の場合は1枚だけドローする。OCGと違って枚数上限はない。
デッキがなくドローできなくなったら負けなので、例えば手札が0枚でデッキが4枚になった場合は5枚ドローできないため負けになる。
また、初期手札は4枚で、初めのターンにはお互い1枚ずつドローするため先攻も後攻も5枚からのスタートだ。

3.召喚権が無限

ラッシュデュエルでは1ターンに何度でもモンスターを通常召喚できる。
一気に下級を展開して大型モンスターに繋げられるので、毎ターンのドローと合わせてスピード感がありテンポの良いデュエルを楽しめるのだ。

4.各ゾーンが3つまで

フィールドはモンスターと魔法・罠ゾーンが各3つ、さらにフィールドゾーンで構成されている。
召喚権が無限なため大量展開しやすいが、ゾーンが狭いのでそこまで好き放題できない。
限られたゾーンをやりくりして動きを組み立てていくのもラッシュデュエルの面白さだろう。

5.モンスター効果は[1ターンに1度]

効果モンスターの効果発動はすべてのカードでそれぞれのカード毎に[1ターンに1度]使える。
名称指定のターン1はなく、同名の2体目を出せばその効果も使えるし、1度墓地へ送って蘇生すれば再度発動が可能となっている。

実質ターン1の方々

強さの調整のために[名称ターン1]が必要そうなモンスターには、条件でカード名が指定されていたり、条件や発動後の制限で2回目が使えないようになっている。(前者のような実質名称1は現状で画像の「風の子サイク」しか存在しない)

6.レジェンドカード

去年ルール変更があった

カードイラストの左上に[レジェンド]と記されたこれらのカードは特に強力な効果を持っており、モンスター・魔法・罠をそれぞれ1枚づつデッキに入れられる。
現状はすべてOCGにあるカードなので馴染みのものばかりで、ラッシュデュエルに輸入される際に能力によってレジェンド化するのだ。

一見下位互換のようなカードも、専用サポートで差別化がなされている。

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以上がラッシュデュエルの基本知識。
OCGのルールがわかる人であれば、これだけ知っていたら普通にプレイできると思う。
以下には基本を知ったうえで覚えておきたい情報を追加で記載しておく。

②OCGとの違い:基本情報2

1.マキシマム召喚

手札に特定モンスター3体を揃えると、1体のモンスターとしてマキシマム召喚(特殊召喚)できるのがマキシマムモンスター。
大体個々の能力は標準以下で、合体すると高打点&強力な除去を使えたりするのが定番。
また、合体したマキシマムモンスターは1体のモンスターとして扱われる。
「モンスターを手札に戻す」効果では3枚セットで戻るので再びマキシマム召喚されることであまり意味がなかったり、OCGのリンクモンスターのように裏側守備表示にできないため、システム自体が耐性になっていたりする。
使用する場合は各パーツ+揃えるためのサポートカードといった構築が基本になるので、大体は専用デッキでのみ使うことになる。

2.フュージョン

エクストラデッキに入るのはフュージョンモンスターのみ。勝手はOCGの融合とほぼ同じである。
大きな違いとしては、ラッシュデュエルのフュージョンは手札を素材にできず、フィールドのみを使って出すことになるということで若干ハードルが高い。

レジェンドカードの「融合」を使用すれば手札も素材にできるのと、最近はテーマ専用フュージョンで手札も素材にできたり、墓地からデッキに戻せるカードも増えてきた。
8月の新弾からは「フュージョン」を必要とせず、場に素材を揃えたら出せる”コンタクトフュージョン”も実装予定とのこと。
現状ではどんなデッキにも入るような汎用エクストラカードはない。

3.[サーチ]がない

ラッシュデュエルは[デッキから手札に加える]効果など、デュエル中にデッキ全体を見て何かを選ぶといった行為が存在しない。
基本的に[ドローで引き込む]、[落として墓地から回収する]、[上からめくって手札に加える効果]でキーカードを集めていく。
特定カードが特に重要なデッキは、デッキをめくって指定されたカードを加えられる効果もあったりするが、基本は墓地を肥やしまくってアクセスすることが多い。

めくったり落としたりする人たち


4.[テーマ]のくくりがない

同じテーマの名前がついたカード群は存在するが、テキストで「○○モンスター」といった指定がない。
何かを指定する場合は、基本的に属性・種族やステータスを参照する。

例えばエクスキューティーは☆6の守備500しかいないテーマなので、サポートもその数値で指定されている

たまたまステータスが合致していたモンスターが恩恵を受けられることで再評価されたり、後から出てきた関係ないモンスターが複数の条件に対応していたりするとテンションが上がるぞ。
テーマに縛られず柔軟なデッキ構築ができるのもラッシュデュエルの良さだと思う。

5.[チェーン]の概念がない

ラッシュデュエルでは相手の効果発動に対して直接何かを発動するということがない。
罠カードは基本的に攻撃や召喚時等、何かをした後に発動するものだけになっており、効果を無効にされることもない。
効果の発動時にチェーン確認をする必要はないが、処理後に何もないか聞くようにしよう。
なお、同じ発動条件のカードが2枚ある場合、そのタイミングで発動できるのはどちらか1枚になる。

6.発動できる妨害は「罠カード」のみ

モンスターの誘発効果や速攻魔法が存在しないので、相手ターンでアクションできるカードは罠カードのみとなる。(永続効果での「〇〇できない」はある)
そのため相手にセットカードがない場合は自分の動きが全部通るし、サイコショッカーは着地した瞬間無敵になる(もちろん召喚無効もない)
また、フリーチェーンも存在しないため、罠カードは自分の行動に対して撃たれることになるが、主に以下の条件を持っている。
【罠カードの発動条件例】
・攻撃宣言時
・召喚・特殊召喚時
・相手がドローしたあと
・相手が魔法カードを発動したあと
・自分のモンスターが破壊されたあと…など

流行りの罠カードの条件を覚えておいて、相手の伏せを予測しながらケアした立ち回りも大切だ。

7.[対象をとる]の概念がない

チェーンがなく発動した効果は必ず通るため、対象を取る取らないといった概念がない。
発動時にどれを破壊するかなど宣言しないので、OCG風に言えばすべて対象を取らないことになるが、発動した時点で相手は何もできないため特に関係ない。

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以上がOCGとラッシュデュエルの大まかな違いだと思う。
これさえ覚えればルールの9割は大丈夫!
細かい処理などはプレイしながら覚えていこう。OCGに近いものが多いので、わりとすんなり受け入れられると思う。
(前半の処理が行えなければ「その後」も処理できない等)

最後に、ルールとは別にゲーム性の面での豆知識を記載しておく。

③ゲーム性について

1.除去の種類

基本的には「破壊」が一番多い。そのため[破壊されない]耐性は結構強い。
次点で手札バウンスやデッキバウンスもあるが、かなり限られており、それらを使えるカードはそれだけで強みになる。
また、手札バウンスはすぐに再利用されてしまうのでOCGではデッキバウンスに大体劣るが、ラッシュでは次のドロー枚数を減らせるメリットにもなりうる。

以下は例外的な除去効果。現状はほぼこれらのカードしか存在していない。

■代わりにリリース

クセが強いのであまり使われてない


■相手モンスターを素材にフュージョン

光属性メタの汎用でよく見る

2.耐性の種類

[(条件付きで)戦闘で破壊されない][効果で破壊されない]モンスターはそれぞれ存在するが、完全な戦闘耐性や両方で破壊されないモンスターはいない。
また、[効果で破壊されない]モンスターはほとんどが[相手の効果]限定で、自分の効果でも破壊されないモンスターはかなり少数となる。
[効果を受けない]はもちろん[手札やデッキに戻せない][裏側表示にできない]などは存在しない。(マキシマムはシステム上裏にできないが)

基本的には起動効果で自分のターンのみ効果で破壊されなくなるモンスターが多かったが、最近は耐性が相手ターン終了時まで持続するものや、永続効果による耐性持ちも増えてきた。

3.妨害の種類①(罠カード)

相手ターンで発動できる効果は罠カードのみとなるため、自ターン中はセットカードだけ警戒しておけばよい。
その効果や性質には多種多様なものが存在するので、一部の主要カードを例として紹介しよう。

■召喚反応系
ラッシュデュエルで相手の展開を邪魔するカードは召喚反応系がほとんどになる。

一世代前の罠カードは[召喚にのみ反応するもの][☆8以下限定で使えるもの]が多い。
【永久凍結】【聖塔の機機】

環境によっては今でもたまに見る

最近はステータス条件がなかったり[☆9以下]とするカードも増えてきたが、これらカードの存在から高レベルのフュージョンモンスターやマキシマムモンスターはそのステータスがある種の耐性になっている面もある。

【シャイニーシェイディー】【夢中の誘い】

環境最前線の最新カード

最近の召喚反応系は大体特殊召喚にも対応している。
これらのカードは手札コストが必要になるので、相手に手札がある場合は特に気をつけたい。

【酢酸のたまった落とし穴】

環境によってサイドデッキで輝く

罠カードではリソースを消費して出てきた大型モンスターを潰すのが無難だが、下級モンスターでアドを稼ぎまくるデッキもあるので場合によっては初動を止めることも重要となる。
リリース用モンスターがギリギリで安全に上級を着地させたい場面なら、下級のメリット効果を放棄してでもセットからのアドバンス召喚を狙うことも選択肢の一つだろう。

・召喚反応系のレジェンド
【強制脱出装置】【激流葬】

代表的なのはこの2枚。「強制脱出装置」は破壊耐性持ちの対策として優秀だが、ハーピィ等のエクストラデッキや最上級を使わないデッキに対してはリターンが薄くなりがちな面もある。
「激流葬」は自分の場もがら空きになってしまう影響で、相手が更なる展開をしてきたときにライフカットされやすくなる。打ちどころが難しい玄人向けのカードだ。

また、フリーチェーンが無い影響で「強制脱出装置」は召喚・特殊召喚時と魔法の発動後に発動できるようになっている。
「激流葬」についてもOCGとは違って反転召喚に対応していないが、実はラッシュデュエルは[反転召喚]がなく、裏のモンスターを表にする行為は[リバース]という用語になっている。
ただし、リバースを発動条件に含むカードは存在しないので試合時の運用は変わらない。

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こうした召喚反応系のカードは、温存しすぎるとそのままバトルフェイズに入られて発動できないまま攻め込まれてしまう。自分が使うときは相手のデッキの動きや残りの手札枚数を確認しながら、マストとなるポイントを見極めることが大切になる。
また、これらのカードはあらかじめ出されているモンスターに無力なことが多い。除去効果があまりないデッキなどは、後から対処できるようなカードを優先するなどで使い分けていきたい。

・モンスターのセット
セットなら召喚時の除去効果を使われないので、とにかく上級を吐き出したい場合や、アドバンス召喚のためのリリースにしか使わない下級モンスターはセットで出すのが無難だ。
セットをトリガーとする罠カードはほとんどなく、採用もほぼ見ないので裏目はまずないだろう。

セットに反応するのはこれくらい


【亜流地獄】

ハーピィやエクスキューティーなど

コストを確保しやすいレベル5や6のモンスターが中心のデッキで採用されやすいカード。状況によっては下級モンスターでも同じレベルをまとめて流されてしまうので、これを警戒する場合は一気にモンスターを召喚しきらずに1体ずつ出して効果を発動するプレイも大切になる。

【はたらくことのは】

現環境では採用率低い

上級の召喚に加えて魔法の発動にも反応してくる墓地メタカード。
墓地リソースが根こそぎ枯れるので、このカードを警戒するなら墓地フュージョンなどは先に発動しておく必要がある。
七宝船でバック除去を引きこんでから安全に墓地フュージョンを通そうと思ったらこのカードを打たれて急に何もできなくなったこともあるぜ。


■攻撃反応系
【三千破界】【ハーディフェンス・ミッション】

現環境ではあまりみない

攻撃反応系の汎用は条件にクセがあるカードが多く、展開前の除去が重要となっている現環境では召喚反応系を優先されるシーンも多い。

【セレブ・リベレイション】【秘密FILE33-怨みの散華】

一方で、テーマ専用の攻撃反応系は独自の強みを持っていたり、大きなリターンのある効果を持つカードが多い。
ある程度慣れてきたらこうした専用罠の条件も覚えておいて、相手に合わせた立ち回りを心掛けたい。

・攻撃反応のレジェンド
【聖なるバリア-ミラーフォース-】【魔法の筒】

最近は破壊耐性も増えている影響で「魔法の筒」が定番。
しかし「ミラーフォース」も決まれば十分強力で、メイン2がないことでがら空きの状態でターンを返すことになりかねない。
[ミラフォケアで1体守備表示にしておく]プレイも十分選択肢になるぞ。

■ハンデス系

【トラディショナル・タックス】【アミュージー・アノイアンス】

たまにサイド枠でみる

これらのカードを警戒する場合は、亜流地獄とは逆にモンスターを召喚しきった後や、魔法罠を伏せてから効果を使った方が良い。
なお、それぞれの発動条件になっている[メインフェイズでのドロー]や[カードが相手の墓地へ送られたとき]をトリガーとするカードはほとんどなく、現状は大体これくらいだ。

【救惺望御】【サンセットリバース】

この条件はこの2種のみ

ドローフェイズのドローで発動してくるので発動自体をケアするすべはない。
直接行動を妨害してくるわけではないが、これらカードを警戒するなら事前に攻めプランを組み立てておく必要がある。

【ノーバディ・スキャットシーフ】

最近はあまりみなくなってきた

がら空きのタイミングで発動されると☆8以下でのダメージをカットしてくる。そのため例えば相手モンスターが攻撃表示1体のみで自分モンスターが2体いるなら攻撃力の高い方で攻撃した方が良い。
また、自分モンスターが☆8と☆9なら☆8の方でモンスターを破壊すれば、このカードを発動されても☆9でのダイレクトアタックが有効となる。

4.妨害の種類②(制圧効果)

相手の行動自体を縛る効果は少数で、条件や出し方にクセのある場合が多いため現環境ではあまり見かけない印象もある。

【虚無魔人】

OCGでもおなじみの特殊召喚メタ。アドバンス召喚中心の一部デッキにサイドカードとして採用されることが多い。


【魔将ヤメルーラ】

ラッシュ最初期からいる制圧モンスター。
アドバンス召喚にたよらずとも、フュージョンなどで展開できるデッキも増えていることで現環境ではメタカードとしての採用はあまり見かけない。
専用デッキも組めるので、固有の強みといった印象だ。

【顕限竜マクスシール】

マキシマムデッキで使用できるアドバンス召喚メタ。
ヤメルーラと同じくこの手の”起動効果による制圧”は[自身が場にいる間]だけ適用されることが多い。

【終焔魔神ディスペラシオン[R]】

☆7限定の特殊召喚メタ。
環境によってはこのカードのみがサイドデッキに採用されてたりする。

【監獄島アネゴロック】

☆5、6限定のアドバンス召喚メタ。
ハーピィやエクスキューティー等の上級デッキ対策になる。

【蒼救】

蒼救デッキ専用のフュージョンモンスターで、高打点&破壊耐性・魔法封じといったかなり強い拘束力を持つ。
半年ほど前の環境デッキであったが、素材となる「シエーラ」が制限になったことで著しく再現性が低下したためあまり見なくなった。

【ハイブリッドライブ・スクリュードライバー】

最新弾で登場したモンスターで、[自身の効果で破壊したモンスターを次のターンまで召喚・特殊召喚できない]効果を持つ。
ラッシュデュエルで特定の行動を縛る効果は、基本的に[そのターン中]のみ適用されるか、自身が場にいる状態のみ有効であった。
このカードは自身がいなくなってもずっと効果が持続するので、新しいタイプの制圧効果といっていいだろう。ターンを跨いで忘れてしまわぬよう気を付けたい。

***************

以上です。参考になれば

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