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池永陽/下町やぶさか診療所

この物語のすごいところは、
目に触れたくないものを、
きっちりと描くところ。
生と死を見つめる感動の物語。
厳かで尊く、迷いながらも清廉に生きる医師。
そんな風にも描くことができると思うが、
このやぶさか先生は大酒をくらうし、
食堂のママに首ったけの人間臭い医師だ。
そして性の問題にも触れる。
生きることは死ぬことであると同じように、
生きる上で性は避けて通れない。
愚かでみっともなく、無様で業深い性が描かれる。
生と死と性がある物語はなかなか無い。

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