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竹内真/図書室のピーナッツ

キリギリスは遊び好き。
働き者のアリが一生懸命働いているのに、
遊び惚けて結局冬を越すことができない。
ではキリギリスが仕事に目覚めたら?
遊びと同じくらい、仕事に面白さを感じたら?
前作「図書室のキリギリス」として登場した
”なんちゃって司書”の
高良詩織が大活躍するシリーズ第2弾!

司書の資格は持たないも事務員の位置づけで、
高校の図書室勤務となった詩織が、
その仕事に惹かれていく過程がいい。
最初はそれほど乗り気だったり、
向いているとは思えなかった仕事が、
かけがえのない仕事となり生きがいとなっていく。
生徒に刺激を受け、担当教諭とは丁々発止、
市立図書館の司書の技術や考え方に
勉強したり彼我の差に落ち込んだり、
頼りになる図書室の前任司書に相談したり。

多くの人・書籍との出会いの中で、
時に後退することがあっても前に進んでいく。
仕事とかプライベートとか関係なく、
好奇心から探求心から、
自分で調べたいから面白いから調べる。
人とのつながりの中で役に立つ実感を覚える。
勤勉なアリは大した奴だ。
ただ目覚めたキリギリスは、
厄介なくらいアクティブだ!

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