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池永陽/沖縄から来た娘 下町やぶさか診療所

シリーズ第三弾。
東京の下町に加え、琉球の風を感じられる。
舞台は東京と琉球を、
物語もその間を行ったり来たりする。
そんなメインストーリーの傍らで、
サブストーリーが展開する。
果たして、この物語に必要だろうか。
そんな思いにもとらわれるが、
僕が気になったのは
むしろそのサブストーリーの方だ。

飲食店のやり手ママの処世術。
自らの美貌を頼りに、
近寄って来る男たちを手玉に取る。
お金大好きで、男たちを顔や性格より、
資産や稼ぎで判断する。
金持ちには分かりやすく媚びる。
資産があれば、結婚を匂わす。
根っからの悪人かといえば、
ただただお金を信じているだけで、
純粋とも言える。

お金の苦労をしてきたからこそ、
その重要性を知っている。
だから優先順位一位はお金。
お金があると心もついてくる。
それがどうやら嘘ではなさそうで・・・
見ようによっては、誠実で嘘のない人ともいえる。
こうした女性をどう見たらいいのか。
どこか可愛らしさを感じてもしまう一方で、
愛とか想いとかを踏みにじられている気にもなる。

ティーンとは違う、男女のやり取り。
生臭さは情念や性だけかと思いきや、
そこにはお金も絡むのか。
うーん、勉強になる。

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