ちょっとしたお話。

「風化」。

僕が言葉の中で苦手な言葉。

卒業アルバムに載せる用に修学旅行の写真をLINEで送るようクラスメートに言われてスマホの写真フォルダを見ていた時に、ふと考えた。

終戦から75年。

昨年、僕は修学旅行で平和の礎を訪れた。

そこには、沖縄戦で亡くなられた人々の名前が記された石碑がある。

太平洋戦争で唯一、国内で日米での地上戦闘が行われた場所、沖縄。

沖縄には数多くの戦跡が残されているが、近年、そこに足を運ぶ若い人たちが少なくなっていると、ニュースを聞いて知った。

「あまり興味がない。」「優先順位が違う。」「観光が目的だから。」

インタビューを受けた人が、言った一言。

僕は衝撃を受けた。

今日、戦争を経験した人の平均年齢が年々高くなり、語る人が少なくなっている。

このままでは、記憶をつなぐバトンが途絶え、過去のものと、とらえられ、風化してしまう。

75年前の出来事をいつまでも伝えなくてはならない。

一か所でもいいから、沖縄を訪れた際には、戦跡や資料館を訪れてほしい。

その小さな行動が、記憶を伝える一歩なのである。

僕も後世へとこの記憶を伝えていきたいと思っている。

「平和」がいつまでも続くように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?