見出し画像

雷操の零 1章4話

荒れた地形を越え、町の中へ入る。過去に何があったのだろうか。

まずは町役場へ向かう。前と同様、情報があるはず。

前とあまり変わらない光景だ。

前と同じように書類を探す。

「実験記録書」と書かれた書類があった。ページをめくってみると、

「魔力生産装置の開発計画」
と書いてあった。


「x月x日 魔力が枯渇している為、魔力を生産する装置の建設を■■■町にて実行する。」

最初のあの町に装置を造る計画か…。

「x日 ■■■町 住民退去開始。」
「x日 ■■■町 住民退去完了。廃町となる。」

一つの町を犠牲にしてでもやる必要があったのだろうか。

「x日 建設完了。動作問題なし。」

あれ…?でもそんな施設は見なかったような…。

「同日 魔力生産開始。」
「x日 動作の不具合を確認。生産中止。」

「x日 内部の魔晶石に異常を確認。」
「同日 爆発事故発生。当時勤務していた□氏と■氏が亡くなったことが確認された。」

人を巻き込む事故か…。
隣に施設の構造が載っていたが、簡単な構造だった。ここは科学が発展している世界ではないだろうから、それ故の事故だろう。

「施設解体開始。魔晶石が確認できず、何者かによって持ち出されたとみられる。」

確か魔晶石は魔力を帯びた結晶で、魔力が湧き出ているとても珍しいもののはず。魔力を増幅させようとしていたのか。

「x日 魔晶石による危険性考慮の為、当町の住民退去開始。」

魔晶石は特定の刺激を加えると強大な魔力を帯びる。悪用されれば酷いことにもなりかねない。それ故の判断だろう。

「x日 廃町となる。」

この町についてはもう少し調べる必要がありそうだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?