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前略草々 主観的解読『泥棒天国』2

前略

 先日、夜中に急いで書き取った「主観的解読『泥棒天国』」には、後日談があった。
 前回書き取ったものは⇩

 さて。
 ほぼ徹夜して書き取った日は、午前五時頃眠りについたにも関わらず午前10時頃目が覚めて、それから一日中、本の整理や掃除をした。眠いはずなのにそうでもなく、なんだか楽しんで掃除をすることができたのだった。
 これも、雀のチュンタのもたらしたタイガーアイ似の宇宙石のパワーかなと思い、夜になって、ベランダの掃除をしようと外に出たら、チュンタの植えた雑草に蕾が付いて、花が咲きそうになっていた。チュンタがタイガーアイ似の宇宙石を置いたのは、ちょうどその下あたりだったことを思い出し、真夜中だが花を撮影しておこうと思い付いた。
 真昼に見る雑草の花にはそれほど心を打たれないかもしれないが、真夜中に見ると不思議な魔力を感じる。

深夜にマニュアルモードで撮影

 ちなみに「チュンタが植えた」というのは、どこかの森で雑草の種をついばんではベランダのお気に入りの鉢にチュンチをするので、自然に雑草が生え出し、やがて野草盛り合わせができたのだ。タンポポやスズメノヤリ、カタバミなどが寄せ植えのごとく綺麗に盛ってある。ノアの箱舟か?


 今回撮影したチュンタの植えた雑草は、チュンタが自身の「部屋」だと思っているエリアと、ややもすればカアスケもやってきそうなエリアの境目をくっきりと分けるように伸び出ているので、少し前からなんだか面白く眺めていた。私の座る椅子の下に置いたチュンタの鉢から踏切のようにビョンと伸びて、チュンタエリアを主張している。

普通なら雑草など抜いてしまうのかもしれないが、私は彼らの好みに応じて、我慢できる程度に残しておくようにしている。ちょっと荒れ地度が上がって来たので、そろそろビ整えてビオラなど植えようかなとは思う。

 さて、この野草はいったいなんの花だろうと、Googleの画像検索にかけてみたところ、「アレチノギク」だとわかった。弱い毒性はあるがそれほどの毒でもないらしい。ふうんと思って、それから花言葉を調べると、「真実」となっていて驚いた。

 ――そうか。

 チュンタが持って来てくれたタイガーアイ似の宇宙石の件は、おとぎ話ではなく真実だと語っているのだ。

 前回の「主観的解読『泥棒天国』」でも、「real」の訳をどうするかが、けっこう重要な論点となっていた。「まことの」はよくないのではないかとするのが私の主張だ。想像や精神世界上の話に対して、物質世界を表す「real」は「現実」と訳すのがよいと考える。「実際の」とか。
 そして、チュンタはそういった、創造や精神世界上のことと、物質世界の現実を全て、「真実」と言いたいのではないか。
 確かに、こういった鳥達(エイリアンの化身?)とのやりとりの実体験者の私としては、いつも鳥達にはあっと驚く記号で話しかけられて悟らされているのは真実だ。しかし、これをどう他人に話しても「偽情報」と区別はつかない。区別はつかないが、偽情報ではなく、私には実際に起きたあきらかな事実である。

 今回の解読の結論として、他者から見てもはっきりとした事実であることのみを「真実」と翻訳するのは、「古い科学」だけを真として主張する世界の大きな誤訳だろう。

草々

追伸
 以前書いた小説に『光る石』という話のあることを思い出した。その話は、雀(チュンタ)が登場人物にもたらした物語との設定になっている。小説クラブで発表した後、それをどう公に発表するか悩んだままになっていた。この顛末の途中、今福龍太さんがよく主張される「分割して売ることのできない書き物」としてのアイデンティティを思い出す出来事があり(東京堂でふと『琥珀のアーカイブ 書物変身譚』今西龍太著を手に取って読み始め、その掟を思い出した。)、

その『光る石』もこのnoteとボウヤ書店で発表することに決めた。それは後日とする。
 ちなみに、リュウタという名前は、ピータとかチュンタとか、私が宇宙から来た鳥類に着ける名前になんだか似ている。そう言うと、おそらく、カアスケがのけ者になったとして怒るだろう(やっぱり外で、コラアコラアと鳴くのが聞こえた)。

#ブラウン神父の知恵
#泥棒天国
#主観的解読
#批評もどき

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