『ファイトソング』第7話

いよいよ物語が大きく舵を切ったファイトソング第7話!

私は芦田さんの中の人=間宮祥太朗さんのファンなので、これまでの感想は芦田さん中心に書いてきましたが。
今回ばかりはちょっと違う。

花枝ちゃんの冒頭からの一連のお芝居が凄かった!!
直美さんに秘密を打ち明けようとどうにか決心して帰ってきて、でもバーベキューしてるみんなの顔を見たら気持ちが揺らいで言えなくなって、おどけて誤魔化そうとするけれど限界を悟って、それまで強く強く保ってた心に嘘をつけなくなって初めてみんなの前で泣きながら手術のことを告白して…
自分でもよく分からなくなっての挙動不審な言動や、せき止めていた本音を吐露していく様子に本当に引き込まれました!

清原果耶ちゃん、初めて認識したのは『あさが来た』だったかな…若いのに(あの頃中学生だったっけ?)すごい繊細で心情の伝わるお芝居をする子だなぁと印象に残っていて。
その後、色々観る機会がある度に良い演技する子だなぁといつも思うし、『蛍草』も好きだったし、これからがますます楽しみな女優さんです!!

あとこのシーン、花枝が「本当は逃げたかった」って言ったのにすごくホッとしたんですよね。
花枝は自分の意志をしっかり持ってて不安もくそくらえで、病気のことも何が何でも一人で乗り越えるって決めてる強い子ってイメージだったから。
だから、やっぱり逃げたいくらい不安だったんだな、自分の気持ちに素直になってようやく強がりの仮面を脱いで素直な女の子に戻れたなって。あぁ良かったって思いました。

慎吾がおどけて罰ゲームにしたのも慎吾らしくて良かった。
みんなが「大丈夫だよ、私たちがついてるよ」なんて湿っぽくなったら逆にしんどかった気がする。
慎吾の裏返しの明るさのおかげで、受け入れて前に進む元気が出たと思うなぁ。優しい罰ゲームだなと思いました。

そして、恋の取り組み効果でどんどん成長していく芦田さん!
自分の思ったことや考えをあまり言い淀まなくなったし(ぽつりぽつりの語り口調は相変わらずで優しげで)、以前なら避けていたであろうオファーにも積極的に挑んでいくし。
心の感度が上がってるんだろうなぁと。色々な場面で笑顔が増えて、表情が和らいで豊かだなぁって感じます。

間宮さんのお芝居がこれまた素敵なんですよね。
花枝のことを心配していたり弓子さんの憂鬱を察知した局面では、瞳が暗く深くなって文字通り不安の「色」が浮かぶ。
一転、花枝と一緒のシーンでは恋する男子のとろけたような表情。瞳にも一粒の光がキラリとしていて、本当に少女漫画みたい。
キスされた後の驚きと嬉しさが入り混じったようなドキドキが伝わってくる視線や。
花枝に送ってもらう帰り道のシーン、楽しい時間を過ごした余韻がまだ残っていて、夕日に照らされて「楽しかったなぁ」って笑うシーンも。
言葉少なでも伝わる感情がたくさんある。そしてその根底にある芦田さんの優しさや繊細さが、穏やかな佇まいから滲み出ていて。
最初の希望が見えず無気力だった頃からの変化もお見事だし。
一人の人物が変化を遂げて日々見る景色が輝いていく、そんな心の煌めきを間宮さんが丁寧に演じているなぁと、芦田春樹という人物が物語の中で確かに呼吸しているのがとても嬉しいです。

次回はいよいよ取り組みの期限を迎えるようですが。
芦田さんには耳のことは言わないで終わりにすると言う花枝と、心が動くどころか大きく揺さぶられて取り組みの枠なんてとっくに越えて花枝に惹かれている芦田さん。
本当に言わないままでいいのかな…芦田さんが何も知らされないままピシャリと恋の幕引きをされていいんだろうか…
花枝のいい思い出が、芦田さんにとっては胸がチクリとなる忘れられない未練になってしまうのは何だか切ないなぁ。

次回以降の二人の展開を見守りたいと思います。


2022.2.23  うーたん

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