教師90日目~時代の変化~

スケジュール

8:30~9:00 雑務
9:00~11:00 実習
11:00~12:00 昼食
12:00~16:30 出張
16:30~17:30 部活動
17:30~18:00 教材研究

もう教師として働いて、90日目かと思うと感慨深い気持ちになりますね。
まだそんな気持ちになるのは早すぎるか。
早く1年を終えて、1年間やりきったという自信を身に付けたいものです。

今日は生徒ともに企業の人を交えた実習と大学の先生と連携した実習の2つを受けてきた。
こういう機会は生徒が大学で学びたい分野について考えるきっかけになるからとても良いと思う。

今の社会はやりたいことがある方が良いとされ、ないといけないみたいな雰囲気まで感じる。
それにも関わらず、勉強と部活動でいっぱいいっぱいで将来について考えるきっかけになるような体験をすることはほとんどない。

教育社会学者がよく言うことだが、良い大学、良い会社、良い人生というモデルは新卒一括採用や生涯雇用と共に消滅している。
しかし、学校教育はその当時のままほとんど変わっていない。
こういう事実に気付いて、自ら人生の舵取りをしていこうと考えられる高校生を育てなければならないと思うし、そういう思考が出来るようなきっかけを与える必要がある。

そして、それに伴って教師も学校社会への適応→教育学部→(講師)→生涯教師というモデルから脱する時が来ているのかもしれない。
もちろんそういう先生が居ても良い(それならそれなりの専門性を身に付けている必要がある)とは思うが、もっと教師の多様性を増やしていかなければ救いきれない生徒がたくさん出ると思う。
現に今も生徒の可能性を広げられてないし、学校という社会から漏れてしまう人達を見捨てるしかない現状が多くある。

教師の多様性が増えていかない理由は以下の2点にあると思う。

①採用側の多様性の低さ
②他の職業を辞めてまで教師をやる価値の低さ

①は結局試験官をやるのが現職の校長やお偉いさんで、こういう人達は昔ながらの良い学校、良い大学、良い人生モデルで勝ち残ってきた人達で、上に書いたまんまの教師をやってきた人達だ。
そういう人が採用するのだから、同じような人間が集まるのは至極当然のことである。

②はいつも言っていることで、教師という仕事にはやりがいしかない。
これぞやりがい搾取の典型で、他の仕事でも十分にやりがいを感じられるからわざわざ教師を選ぶ理由がないわけだ。

やはり、教師という職業を魅力ある職業にし採用倍率を増やし、優秀な人材を雇うためにはお金が必要だ。
成果を出した人をきちんと認め、その働きに応じてきちんと対価を払う。
何もおかしなことを言っているわけではなく、当たり前のことを当たり前にしようと言っているだけだ。

そこが担保されれば必ず教師の志望者は増える。
悪いことばかり言うのもフェアではないので良いところも言うと、

・子どもの成長を目の前で見ることが出来るやりがい
・1年目から1人で授業をしたり、担任をしたり出来る裁量の大きさ
・夏休み等の長期休暇や福利厚生の充実(賃金は除く)
・全国転勤ではなく、適度な在籍年数

これに加えて、きちんとやった分の対価が支払われて部活動等の時間外勤務が完全に選択制になればだいぶ良い職業だと思う。
これからの日本社会の為に教育が必要なことは疑いようのない事実なので、ここにお金をかけて未来への投資をする必要があるのではないかと思う。

公教育だから出来ることを復活させたい。

終わり。

教師の労働の実態について書いています。 忙しいなかでも投稿する励みになりますので、良ければサポートのほどよろしくお願いします! 一緒に教師を今よりもっと魅力ある職業にしていきましょう。