自然の恵みは無限じゃなかった・・・。

前回の記事で勉強した、アースオーバーシュートデー、つまり「1年間で地球が再生産できる自然資源と二酸化炭素の吸収量を、人間の消費量が上回ってしまった日」を理解するには、“エコロジカル・フットプリント”と”バイオキャパシティ”という言葉を考える必要があるみたいです。

さて・・・

またでてきた難しいカタカナ用語・・・
正直とっても苦手ですが、自分なりに調べてみました!

まず、バイオキャパシティとは?

バイオキャパシティ/Biocapacity(BC)
これは、日本語一言で表すと「環境収容力」「生物生産力」と訳すそう。
地球環境が本来持っている、人間が使う資源の生産力や、人間がだした二酸化炭素・廃棄物などを吸収する土地や水の面積のこと。

ちなみに日本は一人につき0.59gha(グローバル・ヘクタール)が割り当てられる面積。

*ghaとは; 地球の生態系資源の生産量・消費量を表す独自の単位。世界の平均的な生物生産が可能な土地面積の1haを基準として、それより生産性が低ければ実際の土地が1haあっても換算されて1ghaより低い数字で表され、逆に高ければ1ghaより高い数字になります。

じゃあ、エコロジカル・フットプリントとは?

エコロジカル・フットプリント/Ecological Footprint(EF)
これは、バイオキャパシティに対して、実際に人間が今の生活を維持するために使っている資源や、実際に出している二酸化炭素・廃棄物を吸収するのに必要な土地・水の面積のこと。
ちなみに日本は一人につき4.65gha使っています。

・・・

え?
バイオキャパシティ(=使える限界の資源面積)が0.59ghaなのに、エコロジカル・フットプリント(=使っちゃってる資源面積)が4.65ghaって、大赤字じゃん!

地球はひとつしかない

もしも、世界中の人が日本に住んでいる人たちと同じ生活をした場合、地球が2.91個必要だそうです。

世界全体で見た時に、バイオキャパシティが1.6ghaに対しエコロジカル・フットプリントは2.77gha。これは地球が1.73個必要となる計算だそうです。
日本やアメリカのように、圧倒的に「エコ赤字」の国の負債を黒字の国が背負っての結果。それでもマイナス。

地球はひとつしかないのに!

じゃあどうしよう?

アースオーバーシュートデーというのは、このバイオキャパシティをエコロジカル・フットプリントが超えてしまう日、ということです。
このままの調子で行くと、その差はどんどんひらいていって、取り返しがつかなくなってしまいます。

バイオキャパシティを増やして、エコロジカル・フットプリントを減らす。
これができれば、アースオーバーシュートデーを大晦日に近づけることができます。

バイオキャパシティを増やすには、土壌の改善や適切に土地を利用し土地の生産性を高める必要がありますが、なかなか個人では難しいかもしれません。

日本のエコロジカル・フットプリントの内訳の、かなりの部分を「家庭での消費活動」が占めているそうです。さらには、その中での「食」に関する割合は高く「食品廃棄」によるCO₂の発生も問題視されています。
食品というのは、生産されてから流通、消費されるまでもCO₂が発生しますが、それが食べられずに廃棄になってしまった場合、そのCO₂発生というのはすべて無駄になった挙句、廃棄処理するために更にCO₂が発生します。
世界では年間13億トンの食べられる食品が廃棄されており、日本だけでも年間612万トン廃棄されているそうです。

一人一人が食品廃棄を少しでも減らすことを心がけたり、エコバックやマイボトルを活用して「使い捨て」をしないこと、CO₂が発生する仕組みを学んで一つ一つのアクションを気にしてみることができたら、個人でもエコロジカル・フットプリントの削減に十分に貢献できそうです!

Global Footprint NetworkのWebサイトで世界全体や各国のバイオキャパシティやエコロジカル・フットプリントの数字やこれまでの過程がみれるので、ぜひアクセスしてみてください~。

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