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森とブロックチェーン

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空想仮想通貨小説。仮想通貨に魅了された学士。ある日、500億円の仮想通貨が彼の手に。ところが。。。
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2018年9月の記事一覧

森とブロックチェーン(1)

今日も暑い。まじで暑い。本当に日本の夏はどうなってしまったのだろうか。学士は今日も森の中に入り、養蜂師として巣の手入れをしていた。 こいつらも暑いだろうに。羽をフル回転させて幼虫を熱風から守っているとはなんて愛があるのだろう。いやこれはタダの遺伝子による種族の保護がそうさせているのだろうか。 学士は哲学者だ。いろいろ難しく考えてしまうことが多い。でもそんな彼も世俗を離れたこの森では軋轢を生むことはない。そして、彼は最近おもしろいものを見つけた。 ブロックチェーン世俗を離

森とブロックチェーン(2)

前話はこちらから 5,033,260ETHこの数字がPCの前の学士に重くのしかかる。タダの数字ではない。学士はこのイーサリアムという仮想通貨を好きなように売ることだってどこかに送金することだってできるのだ。 ただ、怪しすぎる。一体誰が送ってきたのだ。twitterの送信元を確認してみたが特に手がかりのあるような痕跡は見つからなかった。 彼はどうすればいいかわからないまま放置をして数日が過ぎた。また彼はふとそのアドレスの残高を確認した。 7,063,550ETHふ・増え

森とブロックチェーン(3)

前話はこちらから 学士は軽トラで東京に向かう途中でtwitterのDMで仮想通貨の同志たちに連絡を入れた。誰でもいい返事がほしい。一人はやはり不安だ。 といいつつ財布は森にはもっていってない。この軽トラは森での作業用なのでETCもついていない。高速の使えないかれはぐるっと東京湾を周り東京への道を進んでいった。 全然連絡が帰ってこない。携帯の電話番号も知らないのでtwitterで連絡がとれないと僕は誰を頼ればいいのだ。。。 ALISの仲間の顔は浮かぶ。でも携帯番号もLi

森とブロックチェーン(4)

前回までのお話はここから マミに電話をした。 もしもし。まさか学士さん? 出た!そして僕の電話番号を登録していてくれたのだ。うれしい。 マミさん久しぶり。。。 仮想通貨のこといってもきっとわからないだろうから少し困っていて東京に来たこと。お金もまったくないことを説明した。 彼女はじゃあ待ち合わせして会いましょう。もちろん助けるわよといってくれた。結局人混みの中にいればいざというときに立ち回りやすいし、助けももとめられるということで渋谷で会うことにした。 仮想通貨

森とブロックチェーン(5)

前回までのお話はこちら マミの家マミの家についた。タワーマンションだな。それにしてもなんか豪華にみえるなー。マミはすごいところに住んでいる。でも少し不安があった。僕は彼女に電話したのだ。この家だって足がついているかもしれない マミにそのことをいったら笑われた。 えっ。私のスマフォからは場所特定どころか何も情報は出ないわよ。そんなの普通じゃない?あっ。ふつうじゃないか。まあいいわ。大丈夫なの。 そんなことを言われた。なんか普通じゃないよな。マミさんって。 家につくと2

森とブロックチェーン(6)

前回までのお話はこちらから 僕は気がついたら飛行機の上にいた。窓から下を見ると森が広がっている。ここは一体どこなんだ? マミさんの家にいったらちょっとエッチな展開になるんじゃないかと期待した記憶はある。 なんか僕は犯罪者になったような気もする。Binancoのイーサリアムを僕は自分のウォレットに700億円分くらい移した気がする。 ははは。 ってどこだよ!!! ここは!!! それにもう窓からみる景色は日本には見えない。ここはどこなんだろう。 いろいろ見ているとど

森とブロックチェーン(7)

空港から出たのだがさてどうしたものか。ポケットにはなぜかパスポートと現金が入っていた。なので入国審査は問題なかった。まあ何言ってるかわからなかったけどふわふわしていたら通してくれたよ。現金は500EUROくらいだろうか。これくらいあれば困らないとは思う。 空港であやしいドイツ人に声をかけられた。でかい。英語のような気もするがぜんぜんいっていることが分からなかった。 手をひっぱられたので仕方がなく、腕を捻ってやった。僕は合気道の心得があるのだ。なので体格はあまり関係ない。な

森とブロックチェーン(8)

前回までの話はこちらから ラサと学士はメルセデスでアウトバーンを南に走っている。もう一つのアジトに向かっている。アウトバーンには速度制限が無く、メルセデスのメーターは300km/h を指している 不思議とこのスピードでも安定している。よくできている。次はメルセデスを買おうかなと学士は思った。 ラサに車の話をしたらとてもノリノリだ。彼女は車がメチャンコ好きらしい。BMWの6気筒が云々かんぬん、シルキー6がとメチャンコもりあがっていたが途中からぼくは意味がわかってなかった。

森とブロックチェーン(9)

前回までの話はこちらのマガジンから ラサと学士はドイツの森の中にあるお城にいる。ワインと工作員20名に囲まれてしまった。もうこのまま殺されると思っていたのだがワインのスマフォが鳴った。 ワインは驚愕の声を出しながら了解しました。といって電話を切った。 彼は無言で工作員と共に黒いドイツの森の中に消えていった。その後、何台かのヘリの音がした。 その後、ラサのiPhoneにメッセージが入ってた。億ラビットくんからだ。 なんだか想定内ではある気がするこの展開。 億ラビット

森とブロックチェーン(サイドストーリ) ALISストック

森とブロックチェーンのサイドストーリをALISにて執筆しています。本編が楽しめた方は合わせてこちらもぜひ読んでみてください。本編では言っていない仕掛けの種明かしも少ししています。 渋谷を舞台とした普通の人たちと今回の事件が少しだけ絡むストーリ。ほんのりエロいです。