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マネーフォワードを使って介護家計簿を管理する方法

親が介護が必要になったので、それまで医療費や交通費といった親の医療にかかるお金は私の財布から出したり親の財布から出したりとちゃんぽんだったのですが、症状が進んで「これは親のお金と自分のお金をちゃんと分けて管理する必要があるぞ」と思い、マネーフォワード(https://moneyforward.com/)の「グループ化」という機能を使って、別々に管理を始めたのですが、先日読んでいた介護関係の書籍に「介護家計簿を作った方がいい」とあり、その方法が私がやったマネーフォワードを使ったやり方とほとんど同じだったので、その方法を紹介したいと思います。

必要なもの

マネーフォワードのアカウント

グループ化という機能を使うだけなので介護家計簿用に新たにアカウントを作る必要はなく、すでにアカウントを持っていればそれを使います。

介護専用の銀行口座

新たに作ってもいいし、長いこと使ってなくて今後も使う予定のない口座があればそれを使ってもOKです。ただし、マネーフォワードが対応している銀行の口座である必要があります。私の場合は昔Amazon.co.jpで要らなくなった本を売ったときに代金を振り込まれる口座をゆうちょ銀行で作っていたのですが、今は全く使っていなかったので、これを使うことにしました。

介護専用の電子マネー機能の付いたクレジットカード

これも新たに作ってもいいですし、今は使ってないクレジットカードがあればそれでもOKです。できればQUICPayやiDといった電子マネーの機能が付いているといいです。また引落口座は上記の介護専用の銀行口座に変更しておく必要がありますが、クレジットカード会社のWebページから簡単に変更できるので、関連付いてない場合はすぐに手続きをして介護専用の銀行口座から引き落とすようにします。私の場合、クレジットカードは何枚か持っていたのですが、通常使用やAmazonクレジットカード、ぴあカード、シネマカードなど、何かしらの目的のためにクレジットカードを作っていたため、介護用に使うのは難しいと思いました。そこで介護専用の銀行口座がゆうちょ銀行ということもあって、ゆうちょ銀行が扱っているJP BANKカード(https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/card/credit/lineup/kj_crd_cdt_lu_index.html)を作りました。ちなみに使用可能限度額は10万円でした。長いこと使っている別のクレジットカードは250万円だったり200万円だったりするので、新規の無職(自称個人投資家)のスタートはキツいなぁと思いました。最近は病院もクレジットカードで支払うことができるようになり、入院費などの支払いをクレジットカードでっていうケースもあるかと思います。その場合ある程度の枠がないと支払うことができないので、どういうことにどのくらいまでの金額を使うかを想定しておくといいと思います。あとウチは両親ともスマホを持ってないので関係ないのですが、介護を受ける方のスマホの料金も介護専用口座で管理したい場合は携帯電話会社のWebページから引き落とす銀行口座、あるいはクレジットカード払いの場合は介護用に作ったクレジットカードに変更しておきます。

モバイルSuicaなどの交通系ICカード

住んでいる地域によって交通系ICカードが違いますが、私は都内に住んでいるため、介護用にもう1つモバイルSuicaを作りました。これも引落口座は介護専用の銀行口座にしておきます。モバイルSuicaをもう1つ作る上で注意が必要なのは、My JR-EAST(https://www.jreast.co.jp/myjreast/)に別々のアカウント(メールアドレス)でモバイルSuicaを登録し、マネーフォワードと連携するときはMy JR-EAST ID経由で連携することです。この方法でないと通常使用と介護用のSuicaの残高情報がごっちゃになり訳が分からなくなってしまいます(経験済み)。これについては詳しく解説しているWebページがありますので、気になる方はぐぐって調べてみてください。

介護用のお財布

昔使っていたけど今は使わなくなった古い財布で十分です。入院したとき、パジャマや紙おむつのレンタルをするかと思いますが、その支払いをコンビニでするとき、大抵の場合現金しか受け付けてくれません(セブンイレブンはnanacoもOKだったかな?)。そういった支払いのために用意しておきます。

以上が必要なことですが、実際使い始めて気づいたことなのですが、QUICPayやiDといった電子マネーについては通常使用と介護用で別々にしておいた方が、後で使用履歴をみたときどっちの利用なのかすぐに分かるし、同じだと「これは通常使用?介護用?」と迷う原因にもなりますので、別々にしておくのがいいと思います(たまたま偶然だったのですが、私の場合、通常使用はQUICPayで、介護用はiDでした)。

設定等はiPhone 13 Proのスクリーンショットで説明していきます。若干メニューが変わりますが、マネーフォワードのWebページ(https://moneyforward.com/)からでもできますので、やりやすい方で行ってください。

グループ化の前の前準備

マネーフォワードに介護関係の銀行口座やクレジットカードなどの情報を登録・連携する

マネーフォワードを使われている方なら経験済みだと思いますので、登録・連携をします。銀行やクレジットカード会社によって若干登録・連携方法が違いますので、それぞれの指示に従って登録・連携を行います。

銀行口座やクレジットカードなどに介護用と分かるように名前を付ける

△△銀行や□□銀行、あるいは××銀行のA口座とB口座だけではすぐにどれが介護用かどうか分からないので、それぞれの銀行やクレジットカードに「(医療・介護用)」といった名前を追加して区別を付けやすくします。

ここでは銀行口座を例に名前を変えてみます。

1.マネーフォワードを起動します。

2.画面下の「口座」をタップします。


3.名前を変更したい銀行口座をタップします。


4.画面右上の歯車のアイコンをタップします。


5.「口座名を変更」をタップします。


6.名前を変更します。このとき、元の名前はできるだけ残しておいた方がいいです(どこの銀行か分からなくなるため)。ただし、名前は20文字までと制限がありますので、うまいこと名前をつけてください。

7.画面右上の「保存」をタップします。

これで画面を最初の画面(「口座」をタップした直後くらい)まで戻って名前が変わっていればOKです。これをクレジットカードや交通系ICカードについても行います。


交通系ICカードに名前を付ける

通常使用と介護用ともにSuicaだった場合、どっちがどっちなのか分からなくなります。そこでSuicaのアプリでそれぞれのモバイルSuicaに名前を付けておきます(この例では既に名前を付けていますが)。


やり方は次の通りです。

1.Suicaアプリを起動します。

2.名前を付けたいSuicaを選択します。

3.Suicaをタップします。

4.「チケット購入・Suica管理」をタップします(既に名前を変更済みですみません)。


5.下の方にスクロールし、「Suicaの名称変更」をタップします。


6.Suicaの名称を入力します(ここでは「医療・介護用」としています)。


7.右上の「変更」タップして完了です。

これを通常使用、介護用のそれぞれに行えば管理が楽になると思います。

マネーフォワードに介護用のお財布を作る

先ほど書きましたように現金でのやりとりをしたときに扱うお財布を登録します。

1.マネーフォワードを起動します。

2.画面下の「口座」をタップします。

3.画面上の「+追加」をタップします。


4.一番下にスクロールし、「現金管理(財布)」をタップします。


5.お財布の名前(例えば「病院・介護支払用」など)と、現在の残高(0円なら0と入力)を入力します。

6.介護用財布と連携させる介護用の銀行を選択します(これにより介護用の銀行のATMからお金を引き出したら自動的に介護用の財布に入るようになります)。


7.画面右上の「完了」をタップして完了です。

マネーフォワードで介護用にグループ化する

マネーフォワードにはグループ化という機能があり、例えば投資をしていて投資だけの残高やその推移を見たいといった場合は証券口座やそれに紐付いている銀行口座をグループ化し、投資関係だけの情報を見ることができます。これと同じことを介護用にグループ化します。

1.マネーフォワードをタップして起動します。

2.右上の歯車のアイコンをタップします。


3.「グループ」をタップします。


4.一番下の「+グループを追加」をタップします。


5.一番上の「グループ名」に「医療・介護用」とか単に「介護用」と、介護用であることが分かるような名前をつけます。ここでは「医療・介護用」としておきます。


6.「家計簿の集計期間」はいつをスタート日にするかですが、大抵は1日でしょうからそのままにしておきます。

7.「設定日が土日祝日の場合」についても「変更しない」のままにしておきます。

8.「口座に紐付かない手入力データの扱い」は「データをグループに含む」としてチェックしておきます。

9.「グループに含める口座」では、介護用に作った銀行口座、クレジットカード、交通系ICカード、介護用財布を指定していきます。選択したら画面右上の「完了」をタップします。


10.「医療・介護用」というグループが出来ていたら画面右上の「完了」をタップします。


これで介護関係のグループ化ができました。

介護関係のグループを見る方法

1.マネーフォワードを起動します。

2.画面右上の歯車のアイコンをタップします。


3.「グループ」をタップします。


4.介護用に作ったグループをタップします。


5.1つ前の画面に戻ったとき、グループが介護用グループになっていることを確認し、なっていればOKです。


あとは普段通りに銀行振り込みや電子マネー機能付きクレジットカード、Suicaなどの交通系ICカードを使っていれば、自動的にマネーフォワードに登録され、グループ化されます。

使ってみて気づいたコト

マネーフォワードに限った話だけではないのですが、使ってみて気づいたこと、感じたことを書いてみます。

QUICPayやiDを使ったことのある方ならご存じだと思いますが、商品をいくつか買っても支払いは一括で行われるため、何にいくら使ったかという情報は記録されません(つまりどんぶり勘定で記録される)。何にいくら使ったまで記録を残したい場合は必ずレシートをもらい、A4やB5サイズのノートやルーズリーフに日付、利用したお店を記入するとともにレシートを貼り付けて管理するしか現状はないかと思います。またレシートは時間がたつと文字が消えたり紙が茶色くなって読みにくくなったりしますので、レシートの写真を撮って、「レシート」というアルバムなりフォルダなりを作ってそこに放り込み、あとで検索しやすいよう簡単にコメントを追加しておくといいと思います。どこまで細かく追いかけるか次第なので、そこは各自の判断でどうするか決めてください。

私はSuicaを2枚持ってて、1枚は通常使用、もう1枚は医療・介護用にしているのですが、これらを使うとき、iPhoneのウォレットからどちらのカードを使うか決めるのですが、このウォレットにはSuicaのアプリで付けた名前が表示されません。なので判断方法は残高を見て、これはこっちだと判断するしかありません。一応対策としては、よく使う方をエクスプレスカード(通常使用するカード。何もしないでタッチ&ゴーが出来るカード)にしておいて、もう1枚はウォレットの並び順をいじってエクスプレスカードからちょっと離したところにおいてちょっとでも区別がつくようにしておき、使うときはウォレットからカードを選択後、電源ボタンをダブルタップしてFace ID認証後、使用するしかありません(電車から降りるときも同じ操作をします)。一度改札をFace IDの認証が必要なSuicaで改札を通過したことがあるのですが、改札を入ったという情報が入っているのだから改札を出るときは何もしなくても勝手に反応して出られると思ったのですが、しっかりとはじかれて改札を出られませんでした。なので改札を入ったときのカードを使える状態にして改札を出ました。ウォレットのカードに名前を付けられるだけでどっちがどっちなのか分かり、利便性が上がるので、是非ともウォレットに名前を付けられる機能を追加してほしいと思いました(これはAppleへのお願いになるのかな?)。

病院や薬局を利用した場合は例えば「父 ○○病院 △△科 □□先生」という風に誰がどこの病院に通ったか分かるようにしておくといいです。両親とも介護の場合、先頭の「父」「母」があるだけでどちらの治療費なのかが分かるので、情報を追いかけやすくなります。

入出金の画面の左上に「ダウンロード」というのがあり、そのグループでの入出金の記録のCSVファイルをダウンロードすることができます。バックアップ的に使ってもいいし、電子マネーで払ったときの内訳をレシートから転記するのに使ったりと、いろいろと使い方があると思いますので、一度ダウンロードしてどんな情報が記録されているのか見ておくといいと思います。

以上がマネーフォワードを使って介護家計簿を管理する方法ですが、どうでしょうか。難しかったでしょうか。面倒くさいでしょうか。でも一度設定すればほぼ自動的に家計簿が出来上がりますので、試してみる価値はあると思います。

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