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新NISAの積立枠で投資するファンド、何にする?

楽天証券で2024年からの新NISAのうち、積立枠の設定ができるようになりました。

引落方法と期日

2024年1月から積立をするためには、引落口座を何にするかで期日が違うようで、ちょっと調べてみたら以下の通りでした(楽天証券トップページにある「積立予約」(スマートフォンサイト)で見られます。PCからでもアクセスできますが、画面がスマホ用として表示されます。何故こんなことをするのかは不明)。

楽天証券:新NISA対応!積立予約について
  • 楽天キャッシュ・楽天クレジットカード決済 12月12日

  • 証券口座 12月28日 18:00まで

  • その他金融機関(7日指定) 12月12日

  • その他金融機関(24日指定) 12月25日

期日が遅い引落方法もありますが、念のため12月12日までに設定するつもりでいた方がよさそうです。

投資対象のファンド

投資対象はインデックスファンドが基本的な投資対象と周知されるようになってきたので、以下の条件で楽天証券の投信スーパーサーチで検索したところ、96件ヒットしました(つみたてNISAの対象になっているファンドは204件)。

  • つみたてNISA

  • インデックスのみ

  • 株式

これでも多いので、比較的人気があってX(Twitter)などでも見ることが多い以下の3つに絞り、さらに全世界株式または米国株に投資するものに絞りました。

  • eMAXIS Slimシリーズ

  • 楽天なんちゃらシリーズ

  • SBIなんちゃらシリーズ(楽天証券でSBIのファンドが買えるのを知って驚きました)

その結果が以下の通りです。緑色のは全世界株式に投資するもの。青色は米国株に投資するもの。それ以外は全世界の先進国のみに投資するものだったり、全世界の新興国株式に投資するものだったりと、全世界株式だけど投資対象を絞っていたりするものです。

管理費用、純資産の順にソートしてあります。

ファンド一覧

ざっくり見ていくと、

  • 米国株に投資するファンドの成績が頭1つ抜けて良い。

  • 全世界株式は直近5年でほぼ2倍になっている(ちょっと味付けしているものも大体同じ)。

  • 全世界株式の投資対象国でアメリカの割合が60%強になっている(何年か前は50%くらいだった)。実質米国株次第と言ってもよいかも。

  • 全世界株式またはそれに似たようなファンドは日本を除いた方がパフォーマンスが良い。

  • 新興国への投資は先進国(というか米国株)と比べて大きく見劣りする。

  • 楽天証券がeMAXIS Slimに対抗するためか、同じようなファンドを設定した。ただし設定が2023年10月27日とつい最近のため、純資産はわずかだし、パフォーマンスも表示できない状態。楽天ポイントを撒き餌にして投資してもらうつもりか?

  • どの指数と連動させるかにもよるが、管理費用だけが影響しているとした場合、管理費用が安い方がパフォーマンスが良い。

といったところでしょうか。

新興国のパフォーマンスが悪いのは、新興国各国の指数は先進国の指数より大きく上昇していても、その一方で新興国通貨が大きく安くなっており、円建てでみたときはほぼ相殺されてパフォーマンスが良くないのではないかと思います(例えばブラジルのボペスパ指数と通貨レアル・円建てのチャートを並べて見るとそうなのかなと思っていただけるかもしれません。他の新興国については情報を探すのが難しそうだったので調べていません)。

で、何に投資する?

教科書的には全世界株式なのでしょうが、直近の米国株のパフォーマンスの良さを見ると米国株だけでいいのではと思えてきます。

しかし週刊ダイヤモンド2018年8月25日号の平成元年(1989年)と平成30年(2018年)の世界時価総額ランキングを見ると、平成元年あたりは日本がバブルの頃だったこともあってほとんど日本企業でしたが、30年後には米国企業でほぼ占められており、景色がまったく変わってしまいました。直近30年でこれですからこれからの30年で景色が大きく変わっている可能性は否定できません(日本がバブルの頃、確か日本の株式時価総額で米国を丸ごと買えるなんて言われていました)。

平成元年(1989年)と平成30年(2018年)の世界時価総額ランキング(「週刊ダイヤモンド」2018年8月25日号):禁無断転載とあるのでぐぐった結果をリンクしてあります。禁無断転載の部分を削除して掲載しているところもあります。あまり人のこと言えませんが。

全世界株式と米国株を半々に積み立ててどっちに転んでも大丈夫にしよう!と考えて両方に投資している人をX(Twitter)で見かけますが、全世界株式と米国株を合わせたポートフォリオとして見ると、米国株に80%、米国株以外に20%投資しているのと同じで米国株に集中投資していることになります(全世界株式のうち米国株が60%だとした場合で計算)。

米国株のウェイトを落としたい場合は「楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド」を買うくらいしかありませんが、2022年に設定されたばかりのファンドなのでパフォーマンスについては不明です(過去のFTSEグローバル・オールキャップ(除く米国)インデックス(円換算ベース)のデータを見ればいいのでしょうが、どこを探せばいいのか不明)。

全世界株式(除く日本)および先進国株式(除く日本)は全世界株式よりパフォーマンスが良く、日本が足を引っ張っているのが分かります。最近「これからは日本だ!」といったことをいう人をちらほらと見かけますが、本当かなぁと思ってしまいます(これからのことなので、過去のパフォーマンスが悪かったからと言ってそれが続くとは絶対言えませんし難しいところです)。

私は全世界株式に投資したいと思っているのですが、日本と新興国をどうするかなぁというところで悩んでいます。日本と新興国をバッサリ切り捨てられるのであれば「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(日本除く)」一択になります(米国集中になりますが)。

全世界株式にするか、先進国株式(除く日本)にするか。12月12日まで悩んで決めようと思います。


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