『牛泥棒』

蓮實重彦の文章で『牛泥棒』のタイトルを目にして、なかなか見事な映画のことを思い出しました。アメリカの民主主義の理念を考えるうえで外せない映画の一つだと思います。もっとも、十分にわかっていながら政治的読解を忌避する蓮實さんのことですから、あれこれのショットの話かなと思ったりもします。

この映画のヘンリー・フォンダがなければ、『荒野の決闘』も『間違えられた男』も『十二人の怒れる男たち』もなかったのは確かでしょう。ダナ・アンドリュースファンとしても見逃せない映画です。そして、『つばさ』以降のウィリアム・ウェルマン監督の仕事を考え直す必要があるなと思わされました。これもネットの効用のひとつです。

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