おしどり夫婦作家

ハワード・ホークスの『リオ・ブラボー』が再映されるとか。色々すぐれた点のある映画ですが、脚本家のリイ・ブラケットが果たした役割をもっと評価すべきに思えます。

ブラケットは、エドマンド・ハミルトンといわゆる「スペースオペラのおしどり夫婦」でしたが、ブラケットの凄さは、ハードボイルド小説を経て、『三つ数えろ』以後のハワード・ホークスを支える脚本家となったことです。ホースオペラを焼き直したのがスペースオペラなわけですが、そのエッセンスを活かしたといえるでしょう。

ブラケットの重要な貢献として、レイ・ブラッドベリを育てたことがあり、共作もしています。なにかSF抒情派とされますが、ブラッドベリの底にハードボイルド的認識があることがとても重要なわけです。

それにしても「おしどり夫婦」などと呼ばれ、同じジャンルで活躍する人もいますが、いろいろな点で破綻あるいは決別することも多そうです。矢川澄子と澁澤龍彦、高橋和巳と高橋たか子、柄谷行人と冥王まさ子あたりは考えさせられることが多いです。

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