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録音で認識していなかったこと

最近、バイオリンの録音を集中的にやるようになって感じたことなどをいろいろと書いてみますかね。クラシック音楽の録音においては、無指向性マイクで録音するのが王道ということで、無指向性マイク録音動画をいろいろと試聴してみて、認識できたのがマイク性能が高くなるほどいろいろな細かい音を拾ってしまうのでセッティングが難しくなり、録音環境を整備しないといけないということでした。たぶんそのために良いスタジオやスタジオエンジニアが必要なのは、認識はできていたのですが、実践ではこういうことかと気づかされることが多かったです。

具体的には感度が鋭いマイクで近距離録音すると楽器のメカノイズ、環境音がはっきり聴こえますので、これが邪魔になるということですね。これに関連して残念なCDがあって、これなんですけども。

イダヘンデル1

伝説のバイオリニストの亡きイダ・ヘンデルさんの録音で、麻布サウンドスタジオという日本を代表する録音スタジオでバイオリンの音を極限まで美しく捉えているのですけど(マイクプリはMillennia HV-3Dと思われる)、鼻息も盛大に録れてしまっているので、ああ残念という感じ。もう少し感度の低いマイクを使ってマイク位置を工夫するとかすればよかったのかなあとも思いますが、これは素人考えでしょうね。コンサートのときも盛大な鼻息だったので録音技師さんの苦労も訊いてみたい気がします。

クラシック音楽の録音においては、高性能無指向性マイクで録音するのが一丁目一番地ではなく如何に環境ノイズを抑えるか、ノイズを取りきれない場合はそれに適したマイクを選ぶということが大切なんでしょうね。

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