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弓の毛替えと反り直し

『アルシェ・ユーザー限定!毛替え特別価格&無料メンテナンス』のイベントを予約していたので文京楽器さんに行ってきました。今回はイタリア上質で毛替えをお願いし、弓の反り直しもしていただきました。通常だと22,000円(毛替:12,000円 、反り直し:10,000円)ですが、トータルで8,000円とかなりお得なイベントです。
待ち時間に三浦モデルの大瀬国隆弓を試奏させていただきました。音の立ち上がりがメチャクチャ速く、音量の幅も大きくまさにソリストのために存在する名弓でした。スピカートもかなり楽に飛ばせますね。私のもっている大瀬弓よりも断然素晴らしい出来上がりです。これって滅多にお目にかかれない大阪弁でいうところのエゲツない弓ですので大瀬弓を三浦さんが選ぶ理由がよくわかりました。

一番上の弓が三浦モデル。トルテ型モデルなのでフロッグのレールなしです
名匠のマスターメードですので価格はしますけど価格以上のものがありますね
三浦モデル(角弓)と私の弓(丸弓)を比較、同じトルテ型弓でも
反りの入れ方が違いますね。
私の大瀬弓の方が少し長い。弓のスクリューの部分は写真写りが悪いけども三浦モデルの方が高級感あり。重さはこの状態で62g、私のは60gですが軽さを感じるのは三浦モデルでした。不思議ですね。

今回の毛替えは文京楽器の窪田さんのオススメでイタリア上質にしました。イタリア上質はシベリア上質とは反対の性質で豪快な鳴りとのこと。毛は天然漂白して馬本来の毛の色になっており高級感があります。

ご厚意で『レザーウッド ベスポーク松脂』のクリスプとサプルを試させていただきました。クリスプがサラサラタイプでサプルが粘りがあるタイプとのこと。これら高級松ヤニは、弦楽器奏者の間でブームですので試してみたいと思っていました。好みはクリスプですかね。スピカートの音がかなり上品になります。

サプル(VNB)とクリスプ(VNC)

こちらは反り直し。アルシェの竹田さんにやっていただきました。アルコールランプで弓で炙るので見ている方はドキドキでした。窪田さん曰くアルコールランプは火の温度が低いので大丈夫ですよとのことでした。反り直しの結果、少し気になっていた弓真ん中から少し上部の音の跳ねが抑えられました。

竹田さんの丁寧な仕事ぶりを観察。かなりの高等技術が必要ですよね。
縦方向と横方向の反りを丁寧に修正していらっしゃいましたよ。

●仕上がりの感想
音が少し丸くなったのでほんの少し違和感がありましたが、おそらく反り直しの影響ではなく毛替えしたばかりだったので松脂のツケすぎが原因で音が丸くなったのだと思います。家に帰って弾いてみるとスピカートが結構美しくかかるようになり、リコシュ・スタッカートが面白いほど決まるようになって楽しいです。ほんの少しの調整で随分と弓の性能が変わるものですよね。音は毛替えの影響からか音量が増え、優しい音なんだけども少しゴージャスな感じですね。弓の反り直しは頻繁にやるものではないと思いますが3年に一度はみてもらった方がよいかもですね。

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