見出し画像

人気の嵐山の絶景スポットを紹介!

観光で嵐山の渡月橋の南側を歩くことは珍しい。世界遺産の天龍寺や嵯峨野めぐり、JRや嵐電の駅も全て北側にあるためだ。もし南にいくとしたら阪急の嵐山駅か「十三まいり」で知られる法輪寺に行くときくらいか。

そんな渡月橋南側から、約1kmあまり上流へと進む珍しいルートを取る。最初にすぐに見えてくるのは、知る人ぞ知る櫟谷宗像神社だ。櫟谷社と宗像社が合体してるが、どちらも水の神様を祀っており、この値域の人々が大堰川(桂川)の安寧を願ってきたことがうかがえる。境内横から「岩田山モンキーパーク」に入れるために意外に人は多い。

画像1

そこからさらに進んでいくと、左手に「戸無瀬(となせ)の滝」が現れる。平安時代より歌に詠まれ、江戸時代、歌川広重が描いた『六十余州名勝図会』にも立派に描かれている。室町時代には夢窓疎石によって「天龍寺十境」に選ばれた。保津川の開削などによって規模が縮小され、現在は注意していないと通り過ぎるほどだ。

画像2

リゾートホテル「星のや京都」の入口に突き当たると、そこが大悲閣千光寺の入口。階段が200段弱、10分ほど歩くと鐘楼が見えてくる。

千光寺は慶長11(1606)年に保津川開削に成功した、豪商・角倉了以が同19年に嵯峨の中院から現在地へ移して再興した。昭和34年9月の伊勢湾台風で被害にあって本堂は撤去、その後、再建されて現在に至っている。本堂と展望ができる建物の2棟。ご本尊は恵心僧都作とされる千手観音立像、その横には角倉了以の坐像の力強い木像が安置されている。

画像3

展望できる建物からの眺めはまさに絶景で、比叡山東山如意ヶ岳(大文字)、双ヶ丘などが遠望できる。もちろん眼下には保津川下りで知られる保津川が流れている。向かいの山には嵐山公園からの展望所も見ることができる。まさに京都を代表する絶景スポットなのでゆっくりと味わいたい。

画像5

余力があれば、向かい側の嵐山公園からの景色も素晴らしい。嵐山に戻って渡月橋を北側に渡り、天龍寺の横を通って、保津川下りの下船場あたりから園内に入ると、周恩来の石碑、さらには角倉了以の銅像が雄大に立っている。こちらも河川の開削工事で陣頭指揮をとった姿で、つるはしを片手に持っている。そこから公園の坂道を上がると3か所の展望台が設置されており、ここから見る保津川や嵐山もまた絶景。なんといっても大悲閣千光寺のお堂が、山の中腹に突き出たように見える景観が素晴らしい。タイミングがあえば保津川下りの船も見えるだろう。

画像4

今回紹介したスポットは健脚向けではあるが、ちょっといつもと違う嵐山観光を楽しみたいなら、トライしてみてほしい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?