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【立川談志に学ぶ84の魅力 37.Money 己の基準を持つ】

落語であなたの人生をナビゲート!お豆腐メンタル落語コンシェルジュ®相山・美奈:子:です。
私の大好きな立川談志師匠の言葉や魅力をお伝えしたくて書いているシリーズ。


【粋に生きる~立川談志に学ぶ84の魅力】

【37.Money 己の基準を持つ】


立川談志問う人は、収入の割には庶民的というか、慎ましく暮らしている人に見えた。自宅を数件持っていたが、外食もあまりせず、自分で拵えた物を持って歩くし、移動も電車が主。車は荷物が乗るという理由で国産のワゴン車。もちろんご馳走になったり、お迎えの車があったり、飛行機はファーストクラスだったりすることもある。

ケチと言っていたが、ご本人はお金を使う価値基準が違う。遣うところでは遣うと話していた。絶対、金は自分のために使う時が来るから、貯めとけよ、と。
精神が豊かな方なので、一般庶民が憧れるようなものには興味がなかったのか、すぐ売れたので、体験済みだったのか。

以前出版社からの依頼原稿でホテルにカンヅメ。冷蔵庫にビールが入っているが800円する。外のコンビニに行けば200円だ。もちろん出版社が支払うのだが、だからといって800円のビール飲んでやろうは冥利が悪い[※32]。もちろん出版社の社長と銀座でも飲む。しかし、それはそれで違う。

己の金銭に対しての価値基準が決まっているからだ。蕎麦は800円までとか基準を決める。これ貫くのけっこう難しい。でも貫けなくても基準をどっかに持っていた方が絶対にいい。ブレないし、自分で幸せのハードルを決められる。
海外旅行に行っても何も買わない、大好きなフレッド・アステアの物は別だが、『俺より良い物何処で売ってるんだ』。そうして物がなかった時代も忘れない人。

[※32] 神の加護を受けられない。ありがたすぎてばちが当たるという意味。

己の基準を持ったつもりでも、すぐ周囲に流されてしまう。
基準を持つには、己を知らないとできない。値段だけに非ず、生活のすべてに基準を持つ。
自分の取扱説明書。


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