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楽園王『脱兎を追う』について

「12月21日より行われる公演、楽園王『脱兎を追う』について、この公演独自の要素、思いみたいなものをPICKUPして書いてみました。今、重なる思いがこの公演をどんどん良いものにしていると実感する日々です。どうかご検討の参考にしてください。」

①楽園王30周年記念公演です。今年はコロナ禍にて多くの公演が実現せず、30周年の公演作品は『脱兎』一つだけになりました。30年目の劇団が30年目にやるべき作品、という思いで創作に当たっています。

②今年で閉館する日暮里d-倉庫の最後の公演が楽園王『脱兎を追う』です。劇場をこの時期にお借りしたのが昨年ですから、楽園王公演で閉館することになったのは偶然です。でも、田畑ディプラッツで旗揚げし、神楽坂、麻布、そして日暮里d-倉庫と公演してきた劇団としては、劇場のファイナルに相応しい作品をと強い思いで制作に望んでいます。

③約2年ぶりの有観客の実演公演です。2年前に『授業』を上演して以来の、やっとのお客様を迎えての公演になります。ぜひ公演を実現しようと、稽古初期段階では2人1組の稽古をずっと行ってきて、感染対策も兼ねてのダブルキャスト2組体制の座組として、ここまで制作してきました。お客様の前に立ち、そこで上演する、ということに、今あらためて、強い思いを抱いています。

④長堀博士の長編作品としては、2018年9月の『イッツ・ア・クローズドワールド』以来、実に3年ぶりの新作発表。執筆してから1年以上寝かしての、待ちに待った長編の公演になります。30周年だからと考え、集大成的な意味を込めて、楽園王らしい迷路を創作しています。劇団の代表作として、今一番紹介したい作品になりました。

⑤劇場に足を運んで下さった皆様へ、良いクリスマスプレゼントになるよう素敵な作品をと思っています。配信もないし、サンタは運んでくれないし、わざわざ日暮里に出かけなくってはなりませんが、面白い舞台演劇作品にて素敵な2時間をプレゼントしたいと思っています。

「どうか、心から劇場にてお会いできるよう願っています。もう2度と同じ機会がないということを心に刻んで、純粋に良い公演を行います。素晴らしい出演者にも恵まれて、稽古は順調です。年末の忙しい時期ではありますが、ぜひ楽園王『脱兎を追う』に2時間下さい。どうかよろしくお願いいたします。願い。祈り。(楽園王・長堀博士)


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