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20年以上給料の上がらない国!

日本人の給料は20年以上も上がっていない、そんな文章を目にすることがあります。もちろん定期昇給分の上昇がありますから、そういうことを言われても~という人も、若い人を中心に多いはずです。しかし、これは厳然たる事実のようで、上がらないどころか、日本のサラリーマンの収入は、「手取り」ベースでは下がっているのが現実のようです。
もちろん様々な理由があるのでしょう。日本企業の労働分配性の低さ、簡単には解雇できない独特の雇用慣行とそれに伴う労働者の流動性の低さなどなど、専門的なことはわかりません。でも、私が実感として痛切に感じるのは、やはり日本の「労働生産性」の低さです。「労働生産性」とは、「労働の成果(産出)」を「労働投入量」で割ったもの、素人が惧れを知らずに言い換えれば、価値を生み出すのにどれだけ働くか、ということでしょうか。
日本の一人当たり労働生生産性は、OECD加盟38カ国中なんと28位で、東欧・バルト諸国と同水準となっており、西欧諸国と比較すると、労働生産性水準が比較的低い英国にも大きく水をあけられているのです。つまりは、同じ価値を生み出すのに、われわれ日本人はたくさんの時間や労働力をかけている、ということになりますよ。何といっても、人口減少が急速に進む日本において、生産性向上は喫緊の課題であることはいうまでもなく、官民の隔てなく様々な対策が講じられているのですよ。「働き方改革」というワードは、なんだか過労死対策のような意味合いで受け取られることが多いのですが、やはり究極の目標は生産性の向上であるはずなのです。

さて、ここまでは、国家資格「キャリアコンサルタント」試験に向けて学んだことの「受け売り」です。これを学んだわたしは、なるほど~っと深く感じ入ったところです。なぜならば、わたし自身が、「労働生産性」とあまりにも無縁である対人支援を生業としてきたからなのです。もちろん扶助が必要な人に対して効率的に支援を行うことは重要です。しかし、さらに重要なことは、しっかりとそういった方々の置かれた状況やお気持ちに寄り添っていくことだと感じています。必要なんだろう、ということで与えられ、利用者が本当にうれしいと感じられるのか、動物を扱うのとはわけが違います。甘いことを言うようですが、しっかりと受容する、そんな仕事を心がけてきました。
「労働生産性」をグングン上げて、日本を元気に、逞しくしていくことは、いうまでもなく大切なことです。でも、それはそれ、という仕事もたくさんある、そんな気持ちで今日も仕事に向かうつもりです。


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