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横浜税関の見学はインパクトありでした
通訳ガイドのぶんちょうです。横浜の日本大通り近くの横浜税関の中には誰でも無料で見学できる場所があります。ここには偽ブランド品と本物を並べて「どっちが本物でしょうか」なんて言うコーナーも。例えばこれ。
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「ごめんね、真似されちゃうから見分け方は教えられないんだ」という注意書きが可愛い。これはお堅いイメージの税関さんの好感度アップものです。
この他にもブランド品のバッグなどが同じように二つ並べてあって、私は「どーっちだゲーム」(適当に命名しました)を密かに楽しんできました。ちなみに、この靴がどっちが本物か答えの写真を撮るのを忘れちゃったので正解わかる方は教えてください。
ワシントン条約違反の物品の展示や、税関で摘発された覚醒剤や麻薬がどのような手口で密輸されようとしていたかのコーナーもあります。コンテナの壁が二重になっていて、その壁の間に麻薬の袋がぎっしり詰まっていたものの展示がありましたが、一体どうやってわかったのでしょうか。
麻薬に関して言うと、アヘンの持ち込みは、開港時に結んだ安政の五ヶ国条約上にも禁止することを明記している展示品がありました。清国がイギリスに負けることになったアヘン戦争の結果を、当時の政府は相当緊張感を持って受け止めていたのでしょうね。
この横浜税関の建物は、正式には横浜税関本関庁舎と言い、昭和9年に建てられた歴史的な建造物です。
横浜の港付近には「横浜三塔」と呼ばれる建物があり、どれも元々の建物は開港間もない頃に建てられたものです。それぞれのあだ名はトランプのように、
キング 現神奈川県庁舎
クイーン 横浜税関本関庁舎
ジャック 横浜市開港記念会館
と言います。昔、横浜港に入る外国船の船乗りは、この3つの高い建物がどのような位置関係で見えるかによって、自分の船の位置を把握したそうです。ちなみにクイーンは1961年にマリンタワーができるまで横浜港付近でいちばん高い建物だったそうです。
こぼれ話
8代目の税関長は、なんと小説家有島武郎のお父様の有島武さんという方だそうです。
建築の話
この税関の建物、クイーンは三塔のなかでも、その名の如く女性的なイメージを持っています。特に目立つのは、てっぺんのイスラム風、青緑色のドームです。
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建物の上部の装飾が、クイーンのドレスを縁取るレースのように見えました。この縁取り、すなわち棟飾りのモチーフは棕櫚で、繁栄を象徴するのだそうです。近くで見ると
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壁の色は薄いベージュでタイル、真っ白ではないベージュ、これがまたお上品なクイーンという感じなのです。
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クイーンの歴史
ペリーさんが来航し、開港してすぐの1859年には「神奈川運上所」と言う名で税関が設置されました。初代のクイーンは1873年に竣工、2代目は1885年。しかし関東大震災で崩壊してしまい、1934年(昭和9年)に現存のクイーンの塔が竣工されています。終戦後はGHQに接収されました。そして2003年(平成15)に改修工事を経て今に至るそうです。
GHQによる接収で玄関前の表示が英語になったそうです。
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開港まもなくの主要な輸出品は生糸でした。現在、世界遺産に登録されている富岡製糸場から日本のシルクロードを通り、生糸が横浜から世界へどんどん輸出されることで明治の日本の貿易を支えたのですね。そして今も。税関さん、ありがとうなのでした。
改修してからは初めて来た横浜税関の見学。小さい展示室ですが楽しませていただきました。
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