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元旦の振り返り 

通訳ガイドのぶんちょうです。2021年は、カンセンシャスウの上下による色の濃淡はあれ、頭から尻尾まで全部コロナ色のかかった年になってしまった。つまり本業の「外国人さん、ようこそ日本へ」の仕事は皆無だったということである。

2020年の始め以降、来るメールはほとんど「〇月〇日のツアーはキャンセルになりました」になった。外国旅行は直前から長いと2年位前から計画してくる人もいて、よっぽどのことではないとキャンセルになることはないのに。

そのメール、コロナによるキャンセルなので私は密かに「コロキャン」と名付け、ゲストの名前を二重線で消した上に、赤い字で手帳にもそう記した。始めは春の超繁忙期に、たまには休憩が入るのもいいなとのんきに構えていた。

でも、コロキャンメールはその後、加速度的に増えていった。一日に3回も受信したこともあり、さすがにこのままだとどうなるのだろうと不安と焦りが出てきた。

キャンセルメールが来るだけでなく、当然、新たな仕事依頼も一切なくなった。つまり店は開いているものの、商品が次々と返品され、新たな注文も全く来ないという状態だったと言える。焦りは悲しみに近い、やるせなさに変わった。

さらに日がたつと、キャンセルメールは再び減り始めた。キャンセルする案件すら、ほとんど残っていないというところまで来たので当然である。最終的には3件ほどのツアーが残るだけとなった。

そのひとつは、いわゆるアウェー(自分の居住地以外)を回るツアーだったし、今回初めての行程も入っていたので、催行前、数週間を切ったところでさんざん迷ったあげくに下見にも行った。安全策を取り、家族に車を出してもらい神奈川県から関西まで駆け足でチェックすべきところを回った。コロナ初期のころで世の中全体で警戒し、多少慣れの出てきた今とは違う緊張感が漂っていたころの話である。

旅行会社に催行の有無を聞いても、なかなか結論が出なかったそのツアーも催行10日位前にキャンセルとなった。ドタキャンだ。下見はしてしまったが、さんざん気を揉んだあとなので、正直ほっとした。同業のガイドが同じ時期にツアーをしたが、ツアーの途中でばらばらと緊急帰国する人が続出したと聞いた。観光地も駐車場もガラガラだったそうだが。

あれから、もう少しで2年近く経つ。ホームページを作り、オンラインでの仕事を立ち上げ、試行錯誤の連続で今日2022年を迎えた。生活ががらりと変わったことで今までだったら会えなかった人に出会い、Noteに毎日投稿している。


本業なくても、なかなか忙しい一年でした。今年も面白そうなこと、色々な方面に首を突っ込んでいくと思います。いつものように流れ着く先はわかりませんが、ご縁のある方、今年もよろしくお願いします!


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