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【評価/感想】Dying Light 2 レビュー "移動"に深みを持たせた傑作 

『Dying Light 2 stay human』は、ポーランドのデベロッパー『Techland』により開発されたビデオゲームだ。ゾンビ、パルクール、ハクスラという、意外すぎる組み合わせをオープンワールドの上に乗っけたユニークな作品である。

前作『Dying Light』は傑作であった。
何故なら、オープンワールドを用いた作品にありがちな作業感の強い移動を、パルクールを用いて3Dプラットフォーマー的な楽しさに変換したからだ。「目的地に行くにはどこに向かってジャンプしていけばいいだろうか…?」と常に考えさせることで、移動そのものへの飽きが全く来ない。もし地上に落下してしまったら、落下ダメージに加えてウジャウジャ蔓延るゾンビがお待ちかねなため、高所に居続けることが重要だ。そしてそれを助長する上で、建物内や屋上への武器、防具、アイテム素材の配置が効いてくる。これらは攻略を楽にする上で必須であり、更に武器や防具などの装備品は、同じ種類でも能力値や追加効果がそれぞれ違うハクスラ要素が絡むため、プレイヤーは何度も貪り続けるだろう。また、パルクールをすればするほど、スキル獲得への経験値が少しずつ溜まっていく。

ゾンビから遠ざかる
武器、防具、アイテム素材を取る
スキル獲得への経験値を少しでも稼ぐ
ダッシュするよりパルクールした方が爽快で気持ち良い

などの要素を相乗させることで、プレイヤーは自然と地上ではなく高所へと進んで行く。高所では頻繁にパルクールをすることになるので、周囲の環境全てが意味のある物となる。故に、Dying Lightは立体空間を最大限活かした作品と言えよう。



さて、前置きが長くなってしまったが、Dying Light 2は上記の内容をよりブラッシュアップしたものとなった。パラグライダーや前作の上位互換ともいえるグラップリングフックが追加され、より縦横無尽に移動できるようになった。更に、夜間にのみ地上に出現する新ゾンビ『ハウラー』は非常に良いエネミーであり、プレイヤーを発見したら叫んで周りのゾンビに追跡させる能力を持つ。一度発見されたら、襲い掛かるゾンビは高所へもガンガン登っていくため、安全地帯に行かなければ振り切れない厄介なエネミーである。地上にいなければ見つからないため、よりプレイヤーを高所へ留まらせるように促すDying Lightにピッタリのエネミーだ。

戦闘も進化を遂げた。特にボス戦。
一人称視点のゲームでのボス戦は基本つまらない。唯一成功したんじゃないかと思えるのはDOOM(2016)くらいで、この作品はボスの攻撃動作がわかりやすいものが多いため、「この攻撃が来たらジャンプで避ける」など、攻撃の対処方法が明確になっている。Dying Light 2でも、ボスの攻撃動作はわかりやすいため、回避してその隙に一発入れるダークソウル的な戦闘が楽しめる。やろうと思えばノーダメ撃破ができるデザインが、ボス戦を作る上で一番望ましいものだろう。

メインストーリーは、個人的に前作より面白い。
終盤では泣いてしまった。
本作は「移動」に力が入ったゲームプレイだが、それを上手くストーリーにリンクさせているように思えた。物語の途中に仲間が死ぬことになるのだが、死ぬ時に遺言、意志を主人公エイデンに託す。その後良質な音楽が流れ、走ったり登ったりして受け継いだ目的を果たそうとするエイデンにグッとくるものがあった。移動そのものをドラマチックなものに仕立て上げていたように感じた。


さて、初めてのレビューということで色々分かりづらかったり、読みづらかったり、とっ散らかったりしていると思う。間違ったことを書いている可能性もある。ゲームレビューの難しさを実感した。面白い文章を書いている人は凄い。しかし、思っていることを吐き出す場を作ることができたことはとても嬉しかった。今後もゲームレビュー記事を投稿する予定なので、よければ一読して頂けるとこれ幸い。

■結論 
『Dying Light 2 stay human』は傑作!





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